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天然顔料によるロウケツ染め(前編)

ずっと以前から悩んでいることがあります。それは、これからの作品づくりで “天然染料にこだわるか否か” という点です。最近になって、ついに答えが出ました。

それは “臨機応変に対応する!” ということです。

洗濯用の洗剤が進歩した現代では、やはり天然染料の堅牢度には限界があります。特に、植物染料は化学染料に比べて堅牢度(耐久性)がはるかに低く、例えば洗濯頻度の高いTシャツなどの普段着には不向きな面があります。比較的に堅牢度のある植物染料であっても、多色の表現となると膨大な時間と手間を要することになります。

また、植物染料の多くは綿に染まりにくく、絹や羊毛などの動物性繊維(タンパク質)に染まり安いと性質があります。洗濯堅牢度や日光堅牢度が低い植物染料で無理にTシャツを染めることにこだわるよりも、手作り感のある技法にこだわったほうがよいように思うようになりました。

それでも天然染料には魅力を感じます。そんなおり、天然染料の雰囲気と化学染料の利便性を兼ね備えた土顔料をもとにした染料と出合いました。そこで早速!! このところハマっているロウケツ染めで実験しました。

まずは、試験的に小さな布で「堰出し」という技法です。

↓ロウで囲った内側を呉汁に溶いた天然顔料で彩色します。

↓彩色した部分を充分に乾かしてからロウで伏せます。

↓すべての堰出し部分をロウで伏せてから全体を染めます。(地色は「松煙(しょうえん)」という煤を使って染めました)

ただ今、天日にて全体を乾燥中のため、今回はここまで。中途半端な終わり方で、すみません!! ちなみに、乾燥後は熱湯のなかで蝋を落とす「脱蝋(だつろう)」という作業を行うのですが、このときロウと一緒に顔料が流れ落ちてしまえば失敗となります。

『天然顔料によるロウケツ染め(後編)』です。