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桜で“日本の色”を染める。

草木染で表現する色なかで最も好きなのが、桜を使って染める、文字どおりの“桜色”です。化学染料では出ない、わずかに灰色がかった淡紅色は、これぞ!! “日本の色”という気品を感じさせてくれますが、桜でこの色を染め出すには、大変な時間と労を要します。

↓桜で染めたコットンスカーフです。

まず、最も大きな問題が桜が手に入らないということです。桜で染料を作る場合、必要になるのが樹皮のついた小枝なのですが、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」といわれうように、めったに桜を切ることがありません。今回、使ったのは母の実家で剪定されたものを使いました。

これを細かく切って、小さな火で炊き続けます。来る日も来る日も――。冷ましては炊き、炊いては冷ますを繰り返します。ここでのポイントは、染料となる煮汁が濁らないようにすること。そのためには煮立たせず、丁寧に灰汁を取り除くことです。

こうしてできた煮汁を1年以上、熟成させます。僕の場合はペットボトルに入れてから、冷暗所で寝かせておきます。すると、その底にワインの澱(おり)のような沈殿物ができますが、これが入らないようにして鍋に移して加熱してから、下処理しておいた布を浸して染めていきます。

これをさらに、媒染によって発色させ、色を定着させます。今回はミョウバンとアルミ(写真の上下がミョウバン、真ん中がアルミ)による媒染しました。が、なかなか思うような色にならないんですよねぇ。

媒染中です。

以上が、桜の枝からピンクの布を染めるまでの大まかな手順で、さらに染めた布を1年ほど熟成させると、ほんとッ!! きれいなピンクになります。ということで、完成は一年後――。でも、やっぱり天然染料は素晴らしい色です。この夏は、草木染を頑張ってみようと思っています。

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