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『あべのハルカス 三十六景』 第十一景 「愛染堂勝鬘院」

葛飾北斎の『富嶽三十六景』にちなんで始めた『あべのハルカス 三十六景』。第十一景となる今回は 「愛染さん」 の名で親しまれている天王寺区の愛染堂勝鬘院(あいぜんどうしょうまいん)からのハルカスです。

『あべのハルカス 三十六景』 第十一景 「愛染堂勝鬘院」
といっても、周辺の建物に遮られ、ハルカスはわずかに写っているばかりです。それもそのはず、ここは大阪を代表する繁華街の一つ“天王寺・阿倍野界隈”にあり、周囲を高層マンションや大きなビルに囲まれています。が、かつては ↓ こんな風景だったようです。

『あべのハルカス 三十六景』 第十一景 「愛染堂勝鬘院」
『摂津名所図絵』

でも驚きなのが、名所図会に描かれているとおりの伽藍と多宝塔が今も残されているんですよ。それが下の写真。図会の中央より上に描かれている小さな御堂と多宝塔です。

『あべのハルカス 三十六景』 第十一景 「愛染堂勝鬘院」

『あべのハルカス 三十六景』 第十一景 「愛染堂勝鬘院」

そして、多宝塔の前には こんな立札が—。

『あべのハルカス 三十六景』 第十一景 「愛染堂勝鬘院」
僕も「愛染さん」のことは知っていましたが、聖徳太子の時代からの歴史があり、再建されてからでも400年以上もたつ多宝塔があるなんて、このたび始めてしりました。特に、こんな大阪市内のド真ん中にあって、戦争中の空襲にも焼けずに残っていたことに驚きです。また長いの年月のなかでは、いく度となく台風や地震もあったろうに――。その堂々たる姿の向こうに聳え立つハルカスとの時代を越えた競演が印象的な風景です。

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