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藍(生葉)の保存方法

草木染の代表する染料といえば「藍」ですが、あの紺色を出すには“熟練の技”が必要なんです。

一方、藍そのものを育てるのは非常に簡単で、庭やベランダ、プランターでも育てることができます。インターネットにも詳しい育て方が掲載されていますが、非常に強い植物なので “雑草だ!!” と思えば、それほど神経質にならなくても、水さえやっていればグングン生長していきます。

ただ、あの深い藍色を作り出すには「建て染め」と呼ばれる方法を用いならず、熟練の技が必要となります。まず、収穫した藍を天日で乾燥させ、一定の水を加えて発酵させます。こうしてできた「すくも」に、さらに水を加えて熟成発酵させ、バクテリアの活動を促すために栄養素を投入したり、PHを調べたり…と難しい作業を要します。染料になるまでには、実に100日以上が必要。「藍は生き物です」などと言いますが、まさに!! “世話”をしてやらなければならない染料なんだそうです。

これに比べると比較的簡単に染められるのが、生の藍葉を使った「生葉染め」といわれる方法です。しかし!! 生の藍を使うので、作業は生葉が取れる時季に限られてしまいます。

乾燥させて保存すると「建て染め」しかできなくなり、冷凍保存にもむいていないようです。どうやら、そのカギは藍に含まれる「インジカン」という成分にあるようです。乾燥させたり、冷凍したりすると、これが壊れるようです。

インジカンが何のことか? さっぱり僕にも分かりませんが、ともかく!! これを壊さずに保存できれば、いつでも「生葉染め」が楽しめるようです。で、インジカンを壊さずに保存できる状態にするには、急速に乾燥させるのがよいらしく、身近にあるものでは電子レンジを使って一気に乾かしてしまう方法があるようです。早速、収穫したばかりの藍で試してみました。


生葉藍の保存方法


▼ プランターで育てた藍(タデアイ)

▼ 葉を摘み取って耐熱皿に乗せ、電子レンジへ

▼ 1分ほど加熱すると、こんな状態になります。

こうなったら蒸気を飛ばすように混ぜ、次からは30秒~40秒ほどの加熱を繰り返して次第に乾燥させていきます。藍も皿も非常に厚くなっているので、くれぐれもヤケドには注意してください。

▼ 加熱を繰り返し、カラカラの状態になれば完了です。

カラカラの状態になる前は、加熱時間を短くし、目を離さないてでください。カラカラ状態で加熱を続けると発火することがあります。くれぐれも目を離さず、注意して行ってください。これを密封容器に入れて冷蔵庫で保存します。

こうして乾燥させた藍を使えば、いつでも「生葉染め」が楽しめる!! というわけなんですが、まだ染めるほうの実験はしていないので、どんな染め上がりになるかは不明です。また、保存期間も不明なのですが、一説によると数年、それ以上だそうです。機会があれば、こうして乾燥させた藍を使っての染めを紹介します。

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