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沈殿藍(泥藍/藍錠)の作り方

もう何度も作っている沈殿藍(ちんでんあい)。別名、泥藍(どろあい)。おおよそ失敗なく作れるようにはなったのですが、もう少し濃い藍色にしようと試行錯誤を続けています。今回は、改めて〝蓼藍(たであい)による基本的な沈殿藍の作り方〟を紹介します。ちなみに、沈殿藍はインド藍や琉球藍で藍色成分(インジゴ)を抽出するのによく用いられる方法です。


沈殿藍(泥藍)の作り方


▼ これがタデアイです(タデ科イヌタデ属の一年生植物)。秋には、こんな花が咲きます。ただし、沈殿藍を作るのは藍色成分の多い半夏生(はんげしょう)を過ぎた7月の始めに収穫した藍(一番藍)が最も適しています。花の咲くころは不向きです。

ひとつ屋染料農園
ひとつ屋染料農園

▼ 刈り取った藍はフタ付きの大き目のバケツにふんわりと入れ、ひたひたの水を注いでから屋外で2~3日発酵させます。藍が水から出ないように落し蓋などをします。下の写真は炎天下で48時間くらいの状態です。

※葉のついた茎ごと発酵させてもよいのですが、ひとつ屋では葉のみを発酵させています。藍色成分の多い葉のみを使って、少しでも濃い藍をとりたいからです。

沈殿藍(泥藍)の作り方

▼ 60時間たった状態です。葉は褐色になり、気泡ができた水面には紫色の膜が張って、水にはとろみが出てきます。こうなれば発酵終了です。これ以上、発酵させても色が悪くなります。ちなみに、藍の独特な匂いのうえに強烈な腐敗臭がします。作業は屋外で行いましょう。

沈殿藍(泥藍)の作り方

▼ 葉をきれいに濾しとってから粉末の消石灰を加えます。消石灰は園芸店で購入することができます。20㍑の水に対し、約30㌘ほどの消石灰をいれました(一度に全量を加えずに、泡立ちや色の変化を見ながら少しずつ加えていきましょう。ph値で10〜11です。加えすぎると、白い石灰のせいで色が薄くなります。)。このとき、消石灰を粉末のまま入れるのではなく、色素が溶け出た水を300㏄ほど汲み取って、それで溶いてから少しずつ添加すると、ダマになったり、水量が増えたりせず、後の作業が楽です。

沈殿藍(泥藍)の作り方

▼ 消石灰の加えた後、かき混ぜていると白い泡(上の写真)が次第に青くなり(下の写真)、不思議なことに腐敗臭が消えていきます。空気を触れさせることを意識し、かき混ぜるというより、泡立てるイメージで頑張ってください。また、古くなった消石灰では効果が薄れるらしく、新しいものを使いましょう。

沈殿藍(泥藍)の作り方

▼ さらに撹拌を続けていると青い泡は大きくなり、泡がすぐに消えてしまうようになります。そうなるまでに、かき混ぜる回数が2000回とも、3000回ともいわれています。こうなれば撹拌終了です。

沈殿藍(泥藍)の作り方

▼ 撹拌を終了し、そのまま蓋をして二日ほどおいてからペットボトルなどの容器に移します。藍色成分が沈殿している様子がよくわかります。さらに上水を捨て、このまま保存します。これが「沈殿藍」です。

▼ペットボトルから出してバットやボウルに移し、泥状になるまで水分を飛ばしたのが「泥藍」。さらに水分を蒸発させ、乾燥させたのが「藍錠(あいじょう)」(下の写真)です。これを乳鉢で本末にしておくと、使うときに便利です。

沈殿藍(泥藍)の作り方

沈殿藍(泥藍)の作り方

一般的には「泥藍」の状態でペットボトルなどにいれて保存します(乾燥させると退色するという説もあります)。

長文になりましたが、以上が「蓼藍(たであい)による泥藍(沈殿藍)の作り方」です。これを使っての染め方については、別の機械にUpします。お楽しみに!


ひとつ屋で「草木染め教室」のほか、Web Shop では植物染料の販売を行っております。ぜひ!ご覧ください。


17 Comments

  1. とだかずえ

    はじめまして

    沈殿藍の作り方詳しく記載してくださってシェアしてくださりありがとうございます。

    ただ今沈殿藍を作っていまして…

    消石灰をいれても
    混ぜても
    まだ液が緑色なんですけれど

    これは消石灰をいれすぎてしまったのでしょうか?

    ちなみに

    一回め消石灰をいれて藍色になって
    泡も白くなりまぜてまぜて
    少なくなってー
    というところで
    沈殿させるために寝かしてました。

    その後
    甕をのぞいたら
    沈殿してなくて…

    その時は液は黒い藍色でした。

    そこへまた少量の消石灰をいれてしまったのです。
    あと間違えてひとつまみの灰もはいっしまったんです…

    その後液は緑色…混ぜても混ぜても緑色なんです…

    どうしたものかなー?といまは何もせずに寝かせてます〜

    どうしたら良いのかなど
    何かアドバイスあれば教えていただけたたらありがたいです。

    どうぞよろしくお願いいたします。

    • hitotsuya

      とだかずえさん、はじめまして。こんにちは。

      う~ん 実際に見てみないと、なぜ?そんな状況になっているかはわかりませんが、もしかしたら “藍の葉を発酵させすぎた” のかもしれません。
      私も沈殿藍を作り始めたころ、藍の葉を発酵させすぎて青くならずに緑色になることがありました。

      最初はどうしても、発酵させたほうがたくさんとれると思いがちなのですが、長くても64時間(二日半強)で、天日や暑い日は48時間でも充分です。葉が朽ちてしまう前、黄色くなった時点で取り出したほうがきれいな色になるような気がします。

      灰が入っても、問題ないです。

      また、消石灰はpH12くらいがベストだそうです。「ペーハー試験紙」があれば便利です。そんなに高価なものではなくていいですよ。

      逆に、消石灰を入れすぎると、そのせいで白濁する(気がします)ので注意してください。

      ごめんなさい! おそらく緑色になった現在のものは、もうダメなような気がします。はっきりしたことはわかりませんが、2番藍、3番藍で再度チャレンジしてみてください。

  2. 後藤 夢見

    おいそがしいなか
    お返事
    ほんとうに
    ありがとうございます!

    質問がまだ、あるのですが
    上水を丁寧に取り除き
    出来上がった泥藍は
    どのくらい持ち
    保存方法としては
    ペットボトルなどに
    移し変えて冷暗所でしょうか?

    それと、泥藍の液は
    通常の染めとおなじように
    浸して染めていくのでしょうか?
    媒染はいらない?のですか?

    藍錠についても
    乾かした後は
    粉にしたほうが
    もちがいいのでしょうか?
    どのくらいもち、どこで保存したら
    よいのでしょう?

    使い方としては
    藍錠は
    水を足して染めていくのでしょうか?

    泥藍つくりが
    はじめてて
    調べてはいるのですが
    細かいことが
    よくわからなくて。

    日常に無理がない範囲で大丈夫なので
    教えていただけたら幸いです。

    宜しくお願い致します。

    • hitotsuya

      後藤さん、こんにちは。

      うわぁ~、たくさんの質問ですねぇ~(笑)。早速、頑張って回答しますね。ではッ!

      >> 泥藍はどのくらい持ち保存方法としてはペットボトルなどに移し変えて冷暗所でしょうか?
      A1 → 沈殿藍(泥藍)がどのくらいもつかは不明ですが、相当な時間(半永久的)もつと聞いたことがあります。ただ、液体のほうが腐敗するかもしれないので、ひとつ屋では次の沈殿藍づくりまでには使い切ってしまいます。保存方法は冷暗所ならベストだと思います。

      >> 泥藍の液は通常の染めとおなじように浸して染めていくのでしょうか?
      A2 → 藍(藍錠でも、沈殿藍でも、すくもでも)は建て染めを行います。通常の草木染め(媒染剤などを用いる方法)とは異なり、還元させる必要があります。この還元作業を「建てる」といいます。※末文をご覧ください。

      >> 藍錠についても乾かした後は粉にしたほうがもちがいいのでしょうか?
      A3 → 粉にする必要はありません。ただ、A4のでも触れますが、水に溶くときに楽です。ちなみに、乾かすと色が悪くなるという人もいます。ペースト状で保存するか、乾燥させるか、その後に粉末にするかは、ご自分が好む方法でよいと思いますよ。一般に染料店などでは、粉末で売られていることが多いです。

      >> 使い方としては藍錠は水を足して染めていくのでしょうか?
      A4 → はい、そうです。しかし、A2で書いたとおり、建てる必要があり、通常に草木染めとはことなります。この時に粉末のほうが楽です。

      最後になりますが、藍染めをする場合には建てる必要があります。建て方は他のコメントの返信にも書かせていただきましたが、伝統的な方法では灰汁やブドウ糖、消石灰などが必要で、現代的な方法でも苛性ソーダやハイドロを必要とします。それに加え、ちょっとした経験値やコツも必要で、なかなか一概に説明することができません。機会があれば、基本的な染め方(建て方)をホームページや動画でも紹介しようと思っていますが、少し先になりそうです。申し訳ございません。ときより、ひとつ屋のホームページをチェックしてください。

      これからも草木染めを頑張ってくださいね。それでは失礼します。

      • 後藤夢見

        質問に応えていただき
        本当にありがとうございますm(_ _)m

        すみません。いっぱいしてしまい。

        工程が進むごとに
        気づきや発見があり楽しいです。
        藍のことを知れて幸せです。

        撹拌をバスポンプでされるのいいですねー!
        なるほどーと
        見ているだけで撹拌の苦労が流れていきました、笑

        わたしは里山暮らしで
        薪暮らしなので
        まずは、あるもんで。と木灰で撹拌しましたが
        なかなかphがあがらず大変でした。

        撹拌完了した翌日も
        phがさがったので灰汁を加え撹拌。

        いまは、おちつき沈殿中です。

        が、撹拌の際
        藍花がほとんどできなかったんです。
        藍花ができなくてもできるのでしょうか?

        沈殿2日目
        液は黒から茶色へ変わりました。

        沈殿しているなぁ。上澄みをとろう!
        の目安は
        どんな状態なんでしょうか?

        すみません。
        教えていただけると幸いです

        • hitotsuya

          後藤夢見さん、こんにちは。ありがとうございます。

          早速ですが、灰で攪拌してもいいは思うのでうが、pH12になるくらいの高アルカリになりますか?
          藍を建てる場合には、クヌギの灰を使ったりするのですが、沈殿藍ではpHが大丈夫ですか? ここでも針葉樹ではPHが上がらないので向かないと聞いたことがあるのでPHが心配です。

          次に「>>液は黒から茶色へ変わりました。」とありますが、もしかしたら藍が沈殿しないかもしれません。
          別の方の回答にも書きましたが、茶色になったり、緑色になったりするのは、藍の葉を発酵させすぎたり、その後に液を腐らせてしまったりしたときにおこります。

          もう少し様子みて、ご判断ください。

          また、沈殿した様子の写真を同ページにUpしました。合わせて参考にしてみてください。

          • 後藤夢見

            おはようございます。

            お返事ありがとうございますm(_ _)m

            灰汁でも
            撹拌に時間がかかりましたが
            phは10~11あり、キープしています。

            灰は小楢や楢、樫などの雑木や堅木がおおいです。杉もはいってしまってますが。

            ph12以上を目指した方が安心でしょうか?(。-_-。)

            朝、上澄みをすくってみました。
            静かな時間でとても幸せでしたが
            沈殿された藍に近づくと、、、
            なんてむずかしいんですかー、笑

            いま、サイフォン式で泥藍だけとれるか
            試してみようと準備しています。

            うまく泥藍を汲み取るコツなどありますか?
            地道な作業は好きなので
            ぼちぼちとしてみたいと思います。

            藍葉1キロに対し
            どのくらいとれるんでしょうか?

            けっこう少なそうです、、が
            はじめてなので
            少量でも嬉しいです。

            貴重な泥藍さん
            うまくすくってあげれるように
            がんばります!

          • hitotsuya

            後藤夢見さん、こんにちは。

            そうですね! ボチボチ頑張ってください。
            最近は、乾燥させないので1キロに対して量は不明ですが、うまくいけ結構とれますよ。

            「うまく泥藍を汲み取るコツなどありますか?」ですが、この質問をよく聞かれるのですが、私は上澄みは汲み取らず、自然に蒸発を待ちます。

            気長にやってください。

          • 後藤夢見

            わぁお!
            自然に蒸発ですか!!
            すごく時間がかかりそうですがいいですね!

            いろいろ教えていただき
            本当に!ありがとうございますm(_ _)m

          • hitotsuya

            後藤夢見様

            頑張ってください。そして、これからも草木染めを楽しんでください。

    • hitotsuya

      あきさん、こんにちは。
      ひとつ屋のblogをご覧いただき、ありがとうございます。

      早速ですが、沈殿藍で染めるには灰汁やブドウ糖、消石灰など、または苛性ソーダやハイドロを必要としします。
      また、ちょっとした経験値やコツも必要で、ここでうまく説明できません。申し訳ございません。

      機会があれば、またホームページでも紹介します。それまでお待ちください。

  3. 現在、泥藍をつくってます。
    現在作業としては、布で濾して、水を入れてPHを調節している段階です。

    濾して出てきた上澄みは何かに使いますか?捨てるものですか?

    • hitotsuya

      こんにちは。ご質問、ありがとうございます。

      上水は捨てています。
      乾いた後にも腐敗臭が残るので、捨てた後は洗い流せる場所で捨てたほうがよいですよ。

      また、沖縄の泥藍などを見ていると布で濾していますが、これをすると藍が無駄になりませんか。
      もし、PHを調整したいなら、上水を捨て水を足して攪拌し、また上水だけを捨てる作業を繰り返してみてはいかがですか。
      (この作業で腐敗の時の不純物を取り除ける気もします。これは、あくまで“ひとつ屋式”ですが・・・)

      さらに、これをペーストにしたいようでしたら、ボウルやタッパ―に移して上水を蒸発させれば水分量を減らすことができますよ。

      藍染め、草木染めを楽しんでください!

  4. 後藤 夢見

    はじめまして。
    こんにちは。

    沈殿藍や藍錠の作り方を
    わかちあってくださり
    ありがとうございます!!

    質問があるのですが

    攪拌が終了し
    泥藍になるまで水分をとばす。
    とありますが

    どうやって水分をとばすのでしょうか?
    また
    藍錠も
    どのように水分をとばし乾燥させてあげるのでしょう?

    よろしければ
    教えてくださいm(_ _)m

    • hitotsuya

      こんにちは。

      ひとつのホームページをご覧くださり。誠にありがとうございます。

      早速ですが、沈殿した藍の上水を捨ててペットボトルなどに移し変えて保存しても大丈夫です。

      また、ご質問の乾し上げて保存するには、できるだけ上水を捨ててからボウルやバットに移して天日で乾かします。浅く広くしたほうが短時間で乾きます。

      ただし、ペースト状、または液体の状態で保存したほうが良い色になると言われる方もいますので、どちらもチャレンジしてみてください。

      これからも草木染めを楽しんでください。

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