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絹紡糸

草木染めでの染色をやっていて、絹を染めるのが最も好きです。天然染料(植物染料)で染められた絹には独特の品格があり、その美しさはどの繊維にも勝るような気がしてなりません。

また、絹は繭から糸を繰り出す「繰糸」、綿にしてから糸に紡ぐ「紡糸」のほかに、繭から糸を手でとる「手引き」、繭から糸を引き出す「ずり出し」など、さまざまな技法と糸があり、その染織後も全く違った雰囲気となります。

前回のブログでも書きましたが、なかでも私は「紡糸」や「ずり出し」のような素朴な糸が好きです。しかし、私が思うような素朴な糸が売っていません――。そこで、シルク綿を購入し(右の写真)、自分で糸に紡して絹紡糸にすることにしました。

ところが、真綿を紡ぐのは難しい! 今までにも綿(コットン)や羊毛を紡いできたので、絹もできるだろうとたかをくくっていたのですが、なかなか思ったような糸にならず、一時は断念したほどです。

 それを再開させるきっかけとなったのは、去年の秋に信州(長野県)の旧絹産地や製糸工場を巡った旅でした。この度で出合った絹や養蚕にかかわる人に、その方法や糸に対する考え方など、さまざまなことを教えていただきました。

その後、失敗にもめげず!絹の綿を紡ぐこと数カ月――、ついにストール1枚を織れるくらいの絹紡糸を紡ぐことができました。今考えれば、写真(一番上の写真)のような綿ではなく、角真綿や帽子真綿から紡げば、もう少し楽に紡ぐことができたのかなぁ!? と思っています。

そして、終日前からはこの絹紡糸を使ってストールを織り始めていす。まだまだ途中ですが、想像していた以上の風合いの布が姿を現し始めました(下左の写真/下右はアップの写真)。できあがりましたら、また報告させていただきます。

 

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