ひとつ屋染料園で数年前から栽培を始めているのが「山藍(ヤマアイ)」です。ところが、今までに一度も収穫に至り、それで染めたことはありません。というのも、盛夏のころになると元気を失って枯れてしまいます。今栽培しているものは、かろうじて生き残ったものを大切に扱いながら増やしたものです。
山藍は山際の涼しい日陰が自生地するらしく、大阪の夏の高温と湿度に耐えれないのだと思います。今年は、蒸れることと、強すぎる夏の陽ざし、そして乾燥に注意しながら栽培しようと思っています。
This is Mercurialis leiocarpa. Cloth and thread are dyed blue or green with this. It was used as a dye more than 1200 years ago in Japan. Now I grow this in my garden. I am looking forward to the reproduction of colors ancient times.
ちなみに、山藍(やまあい)はトウダイグサ科の多年草で、万葉集の時代から用いられている最も古い染料植物の一つです。しかし、蓼藍(タデアイ)やインド藍のよ
うにインディカン(藍色成分)は含まれていないので、藍色ではなく緑色に染まるそうです。※個人的な見解ですが、昔の人は「緑」を「青」といっていたようようなので「藍」の一種として呼ばれるようになったのかもしれません(今も、緑なのに「青信号」といいます) 。ただ、山藍の根と銅媒染で「青」を染めることができるとか――。ひとつ屋では、根が採取できでれば、この方法にチャレンジしたいと思っています。楽しみにしていてください!