前回の「自家製の泥藍(沈殿藍)づくり①」に引き続き、自家製の泥藍づくりを進めます。
前回は、収穫した藍(タデアイ)を細かく刻み、樽へ入れて水に浸しました。
今回は、発酵が進んだ藍葉を濾し取り、消石灰を加えて攪拌し、藍色成分を沈殿させます。
発酵1日目と3日目の変化
上の写真が、水に浸してから1日目の状態です。
▼ 水に浸して発酵させた1日目のタデアイ

下の写真は、発酵3日目の状態です。
葉の分解が進み、水にも青みが見られるようになりました。
▼ 発酵3日目となり水が青みを帯びたタデアイ

前回の記事では、昨年よりも浸漬時間を長くすることと、藍を細かく刻んでから水へ浸すことを試しています。
この二つの違いが、できあがる沈殿藍にどのような変化をもたらすのかも確かめます。
発酵させた藍葉を濾し取る
発酵が進んだら、樽の中から藍の葉や茎を濾し取ります。
このあとの作業では、葉を取り除いた液を使います。
▼ 発酵させた藍葉を液から濾し取る

消石灰を加えて攪拌する
藍葉を濾し取った液へ消石灰を加え、空気を含ませるように充分に攪拌します。
攪拌することで液の中へ空気が入り、藍色成分が形成されていきます。
▼ 消石灰を加えた液を充分に攪拌する

※ 消石灰の取り扱いについて
消石灰を扱う際は、粉を吸い込んだり目や肌に付着したりしないよう、手袋やマスクなどを着用してください。
タデアイの浸漬時間や攪拌条件による違いは、日本家政学会の研究発表要旨「タデ藍を用いた沈殿藍の生成とその染色条件の検討」でも検討されています。
藍色成分を沈殿させて泥藍にする
攪拌を終えた液を静かに置いておくと、藍色成分が容器の底へ沈殿します。
水分を多く含んだ状態が沈殿藍です。上澄みを除き、さらに水分を減らして泥状またはペースト状にしたものを、ひとつ屋では泥藍と呼んでいます。
▼ 藍色成分を沈殿させ、水分を減らした泥藍

泥藍を乾燥させて藍錠にする
泥藍をさらに完全に乾燥させると、固形の藍錠になります。
藍錠を細かく粉砕して粉末状にしておくと、量を量りやすくなり、保存もしやすくなります。
▼ 完全に乾燥させた藍錠を粉砕したもの

毎年アッシュブルーに染まる理由
ところが、毎年、僕が作った泥藍で染めると、濃い紺色というよりもアッシュブルーに仕上がります。
僕はこの色が好きなので、これはこれで良いのですが、もう少し濃い色が欲しいこともあります。
泥藍の作り方に原因があるのか。それとも、藍の育て方や収穫時期、発酵時間、攪拌方法、染色条件などが関係しているのでしょうか。
実際に藍錠を使って染めた工程は、関連記事「泥藍(沈殿藍/藍錠)をハイドロ建てで染める」で紹介しています。
より濃い藍色を得るためには、まだ自家製の泥藍づくりを研究する必要がありそうです。
毎年の作業条件と染め上がりを記録しながら、少しずつ違いを確かめていきます。
沈殿藍、泥藍、藍錠の詳しい作り方は、「沈殿藍(泥藍/藍錠)の作り方」をご覧ください。