新年度が始まりました。春爛漫だし、僕も心機一転! 気分を入れ替えて、いよいよ作品づくりをしていこう! と、はりきっています。そこで、考えたのが 『 雲 』のデザインです。
なぜ「雲」なのかといいますと、昔から絵巻物や屏風に登場する日本的な表現での「雲」のデザインが好きなんです。有名なところでは「源氏雲(げんじぐも)」がありますが、もっとおどろおどろしい怪しげな感じの雲が好きなんです。
例えば、『北野天神縁起絵巻』 に描かれた鬼を乗せている、この真っ黒な雲がそれです。
これは鬼(怨霊)となった菅原道真が御所の清涼殿(せいりょうでん)の上に現れて雷を落とした「清涼殿落雷事件」という場面を描いたものなのですが、なぜか子供のころの僕にはとても印象的に映り、心のどこかでこの雲をイメージしながらも、着物や陶器に描かれた雲を参考にして、この図柄を描いてみました。
これは染色用の型紙となるようデザインしています。これから渋紙に写して彫っていきます。どんな作品になるか、お楽しみにッ!!