茜(あかね)は草木染めを代表する植物の一つで、実際に“赤い根”をもつので、この名がついたのでしょう。インドアカネ(インド茜)を含め、世界にはセイヨウアカネ(西洋茜)、ニホンアカネ(日本茜)など、温帯から暖帯にかけて50種類以上があるといわれています。特に、このインドアカネは熱帯地方で栽培され、セイヨウアカネやニホンアカネに比べて根が太く、赤い色の発色もよいので、比較的染めやすい植物染料です。
▼ ひとつ屋がCreemaで販売している「インドアカネ」。https://www.creema.jp/item/10458403/detail
【茜(あかね)】
◆ 学名/Rubia argyi ◆ 分類/アカネ科アカネ属
◆ 備考/世界にはセイヨウアカネ(西洋茜)、ニホンアカネ(日本茜)など、温帯から暖帯にかけて50種類以上があるといわれています。
◆ 染色/’20年5月24日、ひとつ屋で販売しているもので染色。絹(シルク)、羊毛(ウール)が良好です。豆乳で下処理した綿もよく染まりました。銅媒染では「ブラッドレッド」のような“魅力的な赤”を染めることができます。堅牢度は未確認です。
◆ 媒染/中媒染(各媒染については、下記の色見本をご確認ください)
【茜(あかね)染め方】
① インドアカネを約40分ほど焚いて染料を作ります。
② 布やザルでインドアカネを濾し取った染料に布や糸を浸して弱火で40分ほど焚いて染めます。色むらにならないよう、時より攪拌してください。染色後、染料を捨てないください。
③ 染め上がった布や糸は、ぬるま湯で軽くすすいで各媒染剤に40分ほど浸して発色・色止めをします。
④ 布や糸をぬるま湯ですすいで、②で取りおいてきた染料に戻します。
⑤ 好みの色(濃度)になれば、染料から引き上げ、ぬるま湯でよくすすぎ、風通しのよい日かげで乾燥すれば完成です。
▼ YouTube動画でも「インド茜の染め方」を配信しています。
【各媒染による色見本】
※写真下の説明「被染材(濃染=カチオン処理済)/媒染剤/コメント」

綿/アルミ
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綿(豆乳)/アルミ

絹/アルミ

羊毛/アルミ

綿/鉄
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綿(豆乳)/鉄

絹/鉄

羊毛/鉄

綿/銅
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綿(豆乳)/銅

絹/銅

羊毛/銅

綿/チタン
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綿(豆乳)/チタン

絹/チタン

羊毛/チタン
【参考作品】
インドアカネで染めた シルク&ウールの糸を4枚綜絖で織った“バードアイ”といわれる模様のストールです。インドアカネらしい鮮やかな赤が印象的です。