先日のブログ『葛糸の作り方 Vol.1』の続きです。前回までに、刈り取った葛の蔓を煮て、草を使って作った室(むろ)の中で発酵させています。今回は、発酵を終えた蔓を川で洗い、外側の部分を落として、葛糸の材料となる繊維を取り出します。
葛の蔓では、外側の部分を取り除き、その内側にある靱皮から繊維を取り出します。この繊維を乾燥させ、細く裂いて績(う)いでいくことで、葛糸へとつながっていきます。
発酵を終えた葛から繊維を取り出す
▼ 前回までに、煮た葛の蔓を室(むろ)へ入れ、ブルーシートの中で発酵させています。
▼ このときは3日後にブルーシートを開きました。
▼ 発酵によって蔓の表皮が柔らかく崩れています。このときは強い腐敗臭は感じませんでした。
川で洗い、葛の繊維を取り出す
▼ 発酵を終えた葛を川へ運び、このときは浅く流れの緩やかな場所で洗いました。
▼ 川の流れの中で外側の部分を洗い落とし、芯から靱皮を剥がしていきます。
取り出した靱皮には、葛糸の材料となる繊維が含まれています。さらに水の流れにさらしながら、残っている外側の部分などを洗い落として整えていきます。
▼ 取り出した葛の靱皮を、さらに川の流れにさらします。
▼ 同じ工程を続けながら、葛の靱皮を洗い整えていきます。
乾燥させ、次の「績む」工程へ
▼ 洗い終えた葛の靱皮を、もつれないように整えて乾かします。
このあとは、乾燥させた繊維を細く裂き、績(う)いで一本の糸にしていきます。「績む」とは、植物の繊維を細く裂き、それぞれをつないで長い糸にしていく作業です。
この記事を書いた時点では、次回『葛糸の作り方 Vol.3』で績みの工程を紹介する予定でした。その後、2026年には大井川葛布で、葛を採るところから繊維を取り出し、績み、織るまでの伝統的な葛布づくりを改めて学びました。現在の学びについては、『葛を績み、布を織る――大井川葛布の5日間』でも紹介しています。
※ この記事は2024年当時のひとつ屋での試作方法を記録したものです。
伝統的な葛布づくりには、地域や作り手によって受け継がれてきた工程や技法があります。また、自然の川などで同様の作業を行う場合は、土地管理者や地域のルールを確認し、植物残渣を流さないなど、水環境へ配慮して作業してください。
葛糸 vol.3 の投稿はありますか?続きがすごく気になります。
ありがとうございます。今のところ、投稿はありません。
機会があれば、また投稿させていただきます。