毎年、ひとつ屋の染織農園では和綿と洋綿の両方を栽培しています。今年は初めて「三河木綿」の栽培にもチャレンジしています。春に数粒のタネをいただいたので、大切に育ててきましたが、このころになるとハマキムシが現れます。
ハマキムシはハマキガ科の幼虫で、文字どおり“葉を巻いて隠れ、その中で葉を食べて成長する虫”です。増えれば綿は光合成ができなくなり、綿は次第に弱っていきます。
▼ ハマキムシによって丸められた葉。
▼ 中にはハマキガの幼虫がいます。
農薬を使って駆除する方法もあるのですが、無農薬にこだわると作業は大変です。ひとつ屋染織農園のように小さな圃場なら、見つけるたびに一枚一枚と葉を開いては幼虫を駆除するのですが、大規模な農場となれば、人海戦術では大変なことでしょう。ひと口に「オーガニックコットン」というと聞こえはいいのですが、そのために費やされるだろう労働(条件や環境)には考えさせらるものがあります。