ネパールからひとつ屋にやってきた力織機(木製自動織機)。この器械は、これからのひとつ屋の生産部門にとって、心臓部となりうる存在です。草木染の糸を使い、手仕事の雰囲気を残しながら、日常に使える布を織っていく――。木のフレームの中で、軸や歯車が連動し、布を織っていく姿は、見ているだけで胸が高鳴ります。
▼ ネパールでの稼働テスト動画。
それが今、ひとつ屋の古民家工房(三重県伊賀市)にあります! けれど、バラバラに分解された状態です。
その理由が金属部に塗られていた青いペンキ。せっかくチークという高級木材で作られているのに、金属部が鮮やかな青色に――。ひとつ屋の古民家工房や力織機の雰囲気には、どうしても合いません。
しかも問題は見た目だけではありませんでした。塗装がとても雑で、木部にはみ出していたり、歯車やボルトの内側にまで入り込んでいたりしました。そのせいで、ボルトが回らない、歯車がベタつくということもありました。
▼ 木製部品にまで大きくはみ出した青いペンキ。まずはこれを落とすことから始めました。


ペンキの付いた部品を一つずつ外し、それを手作業で落とし、鉄や木の素地を出して、防錆油やチークオイルを塗って、自然な雰囲気に戻していく――。そうしているうちにバラバラの状態になってしまいました⋯😅
▼ 青い塗装を剥がし、鉄の素地に戻した部品たち。

もちろん、無計画に外したわけではありません。外す前には、必ず写真を撮りました。どの部品が、どこに、どの向きで付いていたのか。あとで確認できるように、たくさんの写真を残しました。これからは、その写真とペンキを剥がした部品を照らし合わせながら、少しずつ元の姿に戻していきます。
今回は、私ひとりの記憶だけではなく、AIにも写真を見てもらいながら進めることにしました。
- 外す前に撮った写真。
- 今ある部品。
- ネパールで動いていた時の動画。
それらを照らし合わせ、どの部品をどこに戻すのかを、一つずつ確認していきます。人間の手で直し、AIの目で見落としを減らす――。そんな方法で、この木製自動織機(力織機)に、再び鼓動を戻そうと思っています!
明日から、いよいよ本格的に復元作業に入ります。
正直、不安は大きいです。本当に元に戻せるのか。ちゃんと動くのか、ひとつ屋の生産部門の心臓部として働いてくれる日が来るのか⋯。
でも、不安と同じくらい、ドキドキとワクワクもあります。さぁ、また新たなチャレンジが始まります!
※ ひとつ屋では、動力があっても人間臭い動きをし、均一化しすぎない古い機構を、あえて「器械」と表記しています。