地域の家庭菜園の一角を借りて始めた【ひとつ屋染織農園】。その名のとおり、藍や紅花、和綿や苧麻など、染織にかかわる植物ばかりを栽培しているのですが、その周囲にも染料となる植物があります。その一つが、おなじみの桜。春には花見ができるほどの大木で、夏には心地よい木陰で強い太陽光から菜園の植物を守ってくれています。
新緑のころになると、その下に生えた雑草とともに、根本から出た小枝を刈り込む作業が行われます。桜は、“桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿”といわれるように強い剪定をしないので、下枝とはいえ、僕にとっては貴重な染材となります。ちなみに、染料にするには花の咲く前の枝がよいのですが、貴重な桜なので贅沢はいっていられません。早速!! 刈ったばかりの枝をいただいて染料を作ることにしました。
▼ こういう下枝の刈り込みが行われます。
1センチほどに細かく切った枝葉を、ただただひたすらに小さな火で炊き続けます。今日も明日も明後日も。こうしてできた煮汁を一年以上の時間をかけて熟成させて染料にします。
次のブログ更新までに、おととしに作った桜の染料でレーヨンのスカーフを染めてUpします。さて、どんな色になるか? 楽しみにしていてください。