前回の『台北旅行記――旅の始まり』に引き続くブログです。
今回、台北を訪ねる最大の目的は “草木染めに使える植物を漢方薬に探す” こと。事前に、染料として知られる植物の漢名、そしてそれらの薬草名をしっかり調べて、いざ!漢方薬店が多いと聞く「迪化街(てきかがい)」へと向かいました。
▼ 今も古い町並みが残る迪化街
迪化街は古くからの街で、激動だった台湾の歴史を今に伝えてくれています。街を形成する約370棟の建物のうち、約180棟が歴史的建築物とされていますが、その多くが店舗などとして今も現役です。しかも、ここには人々の暮らしがあり、色とりどりの品物があふれ、歴史的地区というだけではない独特の雰囲気を漂わせています。
そんな街には、私たちが求める漢方薬店が数多くありました。元来、清朝末期(1800年代の中ごろ)に台湾での貿易品を取り扱う店が自然に集まって形づくられ始めた迪化街。日本統治時代には、海産乾物をはじめ、漢方薬や茶、そして布などが台湾全土からここに集められるようになったようです。その商材と伝統は今に引き継がれ、漢方薬や茶、海産乾物、布など、台湾随一の問屋街としてにぎわっています。つまり“草木染をする者にとっては、うってつけの街”ということです!
▼ レンガ造りの古い家並みが続くエキゾチックな風景が魅力です。
この街をくまなく歩き、思う品を探します!
ちなみに、前を歩くグレーのリュックの若者は同行した息子です。つづく—。