キハダ(黄蘗)はミカン科キハダ属の落葉高木で、「黄蘗」や「黄柏」「黄膚」とも書き、東北アジアの山地に多く自生し、日本でも全国で見ることができます。樹高は10~20mにも達し、その名のとおりに樹皮が黄色く、これを乾燥させたものが、生薬(漢方薬)や染料として使われてきました。
染料としては「黄蘗色(きはだいろ)」と呼ばれ、鮮やかな黄色を染めることができます。また、本来の黄色を染める以外にも、赤色や緑色の下染めにも利用され、紅花をより鮮やかにするとめの下染めに用いられるのが有名です。
今回は、そんなキハダでウールを染めてみようと思います。
まずは、キハダのチップを手で細かくして鍋で見ます。
アルミで先媒染(⇓媒染中)した羊毛を煮出して得た染料で浸染する。
と、まぁ文章にすれば、これだけのことなのですが、急騰急冷を嫌うウールは温度管理が重要で、染め上がるまでに少なくとも3日は必要です。ましてや寒い今ごろは、染めたゆっくりと温度を下げるため、お鍋を毛布で包むこともあります。
この染めた原毛を、このまま使うか、下染めにするか、まだ思案中です。楽しみにしていてください。