カテゴリー: 制作風景

このカテゴリーでは、ひとつ屋で手作りしているアイテムの製作風景を紹介しています。実際の現場での手順や試行錯誤、完成に至るまでの過程を、そのまま記録しています。中には、思うようにいかず商品にならなかったものもありますが(笑)、そうした失敗も含めて、物づくりのリアルな一面として残しています。

  • 吉祥文様「橘」

    吉祥文様「橘」

    おめでたいことを願ったり、あらわしたりする模様を「吉祥(きっしょう)文様」「吉祥柄」などといいます。最も知られているのが「松竹梅」や「鶴亀」ですが、日本に自生する柑橘類で、よく家紋にも見られる「橘(たちばな)」も、そうした吉祥文様の一つに数えられます。

    ▼ 橘の家紋
    吉祥文様「橘」

    『古事記』や『日本書紀』によると橘は、「常世(とこよ)の国」から持ち帰った吉祥植物とされています。御所の紫宸殿に植えられている「右近橘」が特に有名ですが、長寿を招き、子宝に恵まれるといわれていることから、婚礼用具や花嫁衣裳に図柄として施されることの多い植物です。ちなみに、正月の鏡餅の上に乗せる橙(だいだい)も、この橘に由来しているそうです。

    と、前ふりが長くなりましたが、ただ今、この橘の図柄を使った染織品(テーブルランナー)作りにチャレンジしています。

    ▼ 橘の図案
    吉祥文様「橘」

    ▼ 橘の図案を型紙に彫ってから、反物に糊置きをしました。

    吉祥文様「橘」

    吉祥文様「橘」

    今後、これを伸子(しんし)に張ってから、呉汁(ごじる)を塗って柿渋(かきしぶ)で染める予定です。今回の作業では 「“古典的な柄”を“古典的な染料”用いて“古典的な技法”」で染めることにこだわっています。できあがりを楽しみにしていてください。

  • とある一日の作業

    とある一日の作業

    このブログを読んでいて、頭がゴチャゴチャになりませんか? 昨日は厨房の壁をやっていたかと思えば、今日はトイレの照明器具の状態――。ブログを書いている本人でさえ“どこまで書いたかなぁ~?”と考えないといけない状態なので、読んでいただけている方には、サッパリ!? だと思います。一度にいろいろ作っています。でも実は、これ以上につくっているんですよ。ちなみに、とある一日のことです。


    トイレの照明を作りながら

    とある一日の作業

    トイレでの接着材が乾くまでは、厨房の壁をやって

    とある一日の作業

    その間には、枇杷葉でスカーフを染めました。

    とある一日の作業

    そのうえ!! 染色の学校では本格的な型染めがもやっています。

    とある一日の作業

    とある一日の作業

    どれも気の抜けない作業ばかりで、う~~ん、さすがに大変。ちょっと疲れ気味ですが、ひとつ屋のオープンの向けて、ここが踏ん張りどころ。頑張らなくっちゃ!

    あ~~、お腹すいたぁ~。ちょっと休憩しよっと。

    とある一日の作業

  • 天然染料へのこだわり

    天然染料へのこだわり

    草木染工房 ひとつ屋のコンセプトは 『 “ひとつ一つ” と “ひとり一人” を大切に、天然素材(染料)にこだわった物づくり 』 なのですが、正直のところ 『 天然素材にこだわった(染料) 』 の部分に限界を感じることがあります。

    というのも、今、来月のグループ展に向けて「月と太陽」をテーマにした作品を作っているのですが、そのイメージはできても、それを天然染料だけで表現するのが至難の業です。

    色数や発色にしても、図柄を表現する技法にしても、化学染料に比べて天然染料では圧倒的にその幅が狭くなります。植物染料と天然顔料(ベンガラや泥など)を併用したり、絞り染めの多色化に挑戦したりはしていますが、そもそも表現しにくい色や併用できない技法があるので、それらを避けたものとなります。手間も時間も、コストも、化学染料に比べて随分と要する天然染料––。そのうえ何度も失敗すると、もう化学染料で染めてしまおうかなぁ~と、心がぶれることがあります。

    ▼ それでも上の写真は 天然のみの表現なんですよ!
    天然染料へのこだわり

    桜で染めた薄い桃色の地に、天然顔料(ベンガラ)を型染めしています。異なった天然素材の暖色系を組み合わせて『早春』を表現したものなのですが、上記の愚痴とは逆に“化学染料には出せない天然染料(顔料)ならではの優しい色合いと雰囲気”があります。ほんとッ!! 美しさや奥行きを感じます。やはり【ひとつ屋】では天然素材(天然染料)にこだわりをもって作品づくりをしていきます!

  • いいものが作りたい!

    いいものが作りたい!

    以前のブログ『天上の華』に紹介した ↓ こんなTシャツを作りたくて、肩も、目も、ガチガチになりながら頑張って、そのための型紙を彫っています。

    いいものが作りたい!
    ▼ 手彫りの型紙
    いいものが作りたい!

    いいものが作りたい!

    ところが、なんとなく、どことなく—、気に入らない箇所があって、もう一度やり直そうかなぁ~と思っています。

    本格的に染色の勉強を始めたころ、型紙を彫るのが大の苦手で、できるだけ避けてきましたが、今では苦でなくなり、むしろ好きな作業になりました。だから“もう一度やり直そう”と思えるんだと思います。いいッ!! と思えるものを作りたいです。やっぱり!! やり直すことにします。

  • 鬱金(ウコン)染め

    鬱金(ウコン)染め

    以前に比べて、ビール も 酒 も ワイン も呑まなくなりました。というより、呑めなくなりました。30代は気の合う仲間がいれば朝まで――、気がつけば二人でビール1ケース―、なんてことがしばしばでした。ところが、今じゃ、生ビールなら2杯が精いっぱいです(※もちろん、ほかのものも呑みますが)。

    呑めなくなったのか、それとも呑まなくなったのか――? どちらにしてもその要因は“二日酔い”です。かつては“二日酔い知らずの鉄の肝臓”といわれた僕ですが、最近じゃ生中3杯も呑めば、必ず次の日はグロッキ~ぃです。

    でもって、最近お世話になるのが鬱金(ウコン)です。あまりに二日酔いがひどいときは「ウコンの◎◎」なんていうドリンクを飲むこともありますが、僕の場合は、もっぱら乾燥させたウコンを煮出すお茶タイプです。でも、本物のウコンを使っているだけに、一度ばかり煮出しただけではもったいないので、コーヒーと同様にその出がらしを乾燥させて保存しておきます。そう!! 染料として再利用するのです。

    ▼ これが一回分でこの量です。

    鬱金(ウコン)染め

    最近はウコン茶にお世話になるほど呑まない(本当ですよ!! )ので、たまるまで時間がかかりますが、先日ようやくスカーフ一本が染まるくらいの量になったので染めてみました。

    鬱金(ウコン)染め

    お~ぉ~、きれいな黄金色です! これぞ!! まさしく“鬱金色”。ちなみに、濃染処理した綿(コットン)スカーフをアルミ媒染しています、化学染料とは違った鮮黄色は感動的ですらあります。こう美しく染まると、またウコンが栽培したくなります。