慌しい改装作業の合間を塗ってでも、染色の勉強を続けています。今やっているのは藍で段染め(だんぞめ/グラデーションに染めること)したニット生地に染型を使って抜染(ばっせん/藍を漂白して施す模様)をしています。
▼ 段染めした生地に抜染を施している。


でも、正直のところ、何に仕立てるかは決めていません。Tシャツにするか、アロハシャツにするか、それともベストにしようかとも思っています。どんなものができるか、楽しみにしていてください!
このカテゴリーでは、ひとつ屋で手作りしているアイテムの製作風景を紹介しています。実際の現場での手順や試行錯誤、完成に至るまでの過程を、そのまま記録しています。中には、思うようにいかず商品にならなかったものもありますが(笑)、そうした失敗も含めて、物づくりのリアルな一面として残しています。

慌しい改装作業の合間を塗ってでも、染色の勉強を続けています。今やっているのは藍で段染め(だんぞめ/グラデーションに染めること)したニット生地に染型を使って抜染(ばっせん/藍を漂白して施す模様)をしています。
▼ 段染めした生地に抜染を施している。


でも、正直のところ、何に仕立てるかは決めていません。Tシャツにするか、アロハシャツにするか、それともベストにしようかとも思っています。どんなものができるか、楽しみにしていてください!

7月から制作している「ろうけつ染め」が完成したので、その方法を記しておきます。
まず、「ろうけつ(蝋結) 染め」とは、溶かした蝋(ろう)を「筆」や「チャンチン」と呼ばれる道具を使って模様を描き、その部分に染料が入らないことを利用した技法をいいます。「ロウ染め」や「バティック」ともいい、塗布した蝋に割れを入れることで独特の亀裂模様を作り出すことでも知られています。
【「ろうけつ」の染め方 】
ひと口に「ろうけつ染め」といっても、さまざまな技法があります。今回は「蝋伏(ろうぶせ)」という基本的な技法で、布に筆で蝋を塗ることで染料が入るのを防いで図柄を表現する方法を紹介します。たとえば、白地に蝋を塗り、黄色で染めれば、蝋を塗ったところだけが白く残ります。次に、その上(黄色い分)に蝋を塗り、赤い染料をかければ、黄と赤の掛け合わせでオレンジ色の地となり、白と黄の柄が浮かび上がります。こうして色を重ねて多色を表現するのが「蝋伏(ろうぶせ)」の技法と原理です。
まずは図案を考え、さらにカラープランニングをしてからコピー機などを使って実寸に拡大し、これを布の下に敷いてトレースします。写真中の右上にあるのがカラープランニングです。

次に「蝋伏(ろうぶせ)」の作業です。まずはカラープランニングを見ながら白くなる部分に筆で蝋を塗っていきます。全てを塗り終わったら、もう一度同じ箇所に蝋を塗ります。一度目より二度目が重要で、はみ出したり、塗り残したりしないように充分に注意してください。

今回使用する色は「白」を含め、「黄」「オレンジ」「赤」「茶」の五色で、この順に色を重ねていきます。「白」を蝋で伏せた後、最初に黄色で全体を染め、次に黄色になる部分だけを蝋で伏せていきます。※以下、それぞれの色ごとに同じ作業を繰り返していきます。

オレンジに染め、オレンジになる部分を蝋で伏せます。

赤に染め、赤になる部分を蝋で伏せます。この作品の場合、赤いバックなので、背景となる部分の全てを蝋で伏せていきます。

最後に、茶色になる部分を黒の染料で染めます。下の色を透けて茶色に見えることを利用して薄めの黒の染料を用います。これが最後の色なので黒に蝋伏せの必要はなく、これで染色と蝋伏せの作業は終了です。

いよいよ「脱蝋(だつろう)」の作業です。「脱蝋」は文字どおり“蝋を取り除く作業”のことで、大きな鍋に沸かした熱湯のなかに布を入れて、これまで塗ってきた蝋を溶かして布から剥がします。一回目におおよその蝋を抜き、さらに別の鍋で二度目の脱蝋をし、完全に蝋を布から落とします。

↓二度目の脱蝋

脱蝋後、丁寧に水で洗い、余分な染料を取り除きます。

乾燥して完成です。

ようやくタペストリーになりました。

「ろうけつ染め」は、「蝋纈(ろうけち)」とも呼ばれ、その歴史は2~3世紀にさかのぼることができます。日本でも正倉院の宝物に見られるほど古く、絞り染めの「纐纈(こうけち)」、板締め絞り染めの「夾纈(きょうけち)」と並んで“天平の三纈(さんけち)”と呼ばれるそうです。このことがイメージあって、仏教美術に登場する宝相華(ほうそうげ)の図案を作品にしましたが、もっとおおらかなデザインのほうが、この染色技法にはあっているような気がしました。次は、そんな図案に挑戦してみようと思います。
ひとつ屋の染色(染織)教室
ひとつ屋では、草木染め(天然染料)・化学染料を問わず、染め物や織り物の楽しさを学んでいただくための染色(染色)教室を開催しています。ぜひ!あなたらしい物づくりを楽しんでください!!
※ 詳しくは「染色(染織)教室のご案内」のページをご覧ください。


『タイダイ(Tie Dye)の染め方 ① 』に引き続き、染色から完成までの工程を紹介します。前回までに、下処理を終えた布を渦巻状に絞って紐(ひも)で縛ってあります(※ 本来は、下処理から染色までを、下処理液で布が濡れている状態のまま一気に行います)。
【タイダイの染め方 ② 】
2-① いよいよ染色していきます。まずは好きな色の染料(ダイロン・コールド)を三色ほど用意し、ドレッシングボトルに入れて1-③にたっぷりと注ぎます。このとき、注いだ染料が裏に回って混ざり合ってしまうので、シンクやボウルなどに網をかけて作業すると、余った染料が下へ落ち、きれいな染めあがりになります。

なお、通常のレッシングボトルだと上下を逆にして染料を注がなければならず、その際に染料が飛散することがあるので、筆にたっぷりと含ませてから布に吸わせても構いません。ちなみに、僕はホームセンターで見つけた「洗浄ボトル」なる容器を使いました。

2-② ひっくり返して裏面も同じように染料を注いでいきます。表裏も同じ配色でも良いし、違った配色でも構いません。ここがセンスの見せどろ!! 自由に楽しんでください。ただ、あまり色と色が重ならないように注意してください。特に、補色(ex,「赤と緑」「橙と青」「黄と紫」)が混ざると、あまりきれいな色ではなくなってしまいます。両面ともに染料を注いだら染色工程は終了です。

2-③ 染め上がった2-②をタオルに包んでからビニール袋に入れ、24時間かけて染料を定着させていきます。一般的には、ここでタオルに包むことはしないのですが、僕は、2-①のときに“網の上で作業する”のと同様に、余分な染料がビニール袋のなかで混ざり合うのを防ぐため、余った分を吸わせる狙いでタオルに包みます。

2-④ 24時間後、タオル&ビニール袋から取り出した布は、そのまま(縛った状態)脱水機にかけて余分な染料を抜きます。その後、いよいよ!! 縛ってあった紐を解きます。ドキドキの一瞬です。

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2-⑤ お~ぉッ!! きれいな渦巻模様になっています―― (この瞬間のドキドキ感が染色の醍醐味なんです!!)。ここまでくれば、ひと安心です。もう、染料も定着しているので、色が混ざったり、色落ちしたりすることはありません。この状態で中性洗剤を入れた湯で洗い、陰干しすれば完成です!! さぁ、次は、これで何を作りましょうかぁ~。
追記/今回使った『ダイロン・コールド』という染料は、ちょっとした手芸店やホームセンターでも手に入れることができます。気に入った色の組み合わせで、ぜひ!! チャレンジしてみてください!!

中南米やタイなどで染められている「渦巻き染め」。以前から、おおらかで底抜けに明るい雰囲気が好きで、一度自分でも染めてみたいと思っていました。先日、染料を入れてある引き出しを整理していると、前に使った染料の残りが出てきたので、それを使ってチャレンジしてみました。
▼ まずは布の中心をつまんで巻いていきます。

▼ グルグル、グルグル—。

▼ 巻き終わったら紐で縛っておきます。

染料を容器(お好み屋さんでマヨネーズを細く出すための、あの容器)に入れて、マヨネーズをかける要領で染めていきます。今回は、残り物の染料なので、無条件にこの三色。でも、なんとなく、カリブ風というか、ラテンぽくって悪くありません。で、染めの作業も終了です!

これを広げて、はいッ! できあがり!こんなにも、きれいな布が染め上がりました!!!!という、はずだったのですが—。
実際は、ご覧のとおりの大失敗。というのも、本来なら上の写真の段階で、ビニールに入れてから電子レンジで加熱して染料を定着させるのですが、工房には電子レンジがありません。なので、蒸し器に入れて加熱することにしました。が、これが悪かったようです。蒸し上がった布を広げてみると、まったくイメージしなかったものになっていました。

本来は、こんな柄になることをイメージしていましたから—。

我ながら「ぜんぜん、ちゃうやん!?」と凹んでいます。
この大失敗の原因は、やはり蒸したことと、実はタイプの違う染料を使ったことにあるようです。熱によって染まりつく染料と、そうでない染料があったのですが「熱をかけたほうが、より定着するだろう」と考えたのですが、そうではありませんでした。
緑の染料は低温でも染まるのですが、ご覧のとおり、すっかり消えています。色と色が接する部分がハッキリしないのも、蒸したときの水蒸気によって染料が流れ出たのだと思います。そのとき、緑は完全に流れてしまったというわけです。
やっぱり、思いつきで作るのはダメ!!。反省です。もちろん、この技法は再挑戦します!! また、失敗作も、これはこれで面白いので、何か違った表現方法を考えてみるとします。さて、どうなるか!? うまくいけば、また報告します!!

お盆を過ぎたころから朝夕は涼しくなり、真夏の間は休んでいたウォーキングを再開しました。
その途中、少し前までは、やかましいほどだった蝉時雨もすっかり消え、秋の虫の声に変わってきた公園の片隅で、夏を惜しむように朝顔が咲いています。

朝顔を見ると思い出すことがあります。
それは、誰よりも朝早くから働いていた父のこと。仕事ひと筋の無骨な父が知っていた数少ない花が「朝顔」で、僕に「今年も朝顔を植えてや」と、よく言っていました――。
今風にいうと、夏の朝に清々しく咲く朝顔に父は一日の元気をもらっていたんでしょうね。そういえば、いつも「早起きは三文の徳やでッ!!」とも言ってました。
そんなことを思い出しながら、こんな図案を描いてみました。

これは45cm四方のバンダナのための図案で、「チャンチン」と呼ばれる小さなジョウロような道具の先から溶かした蝋(ろう)を出して描く技法のために考えたものなんですが、実は、このチャンチンを扱うのが非常に苦手なんです。
でも、せっかくなので頑張ってみます!!