「ガラ紡」とは、綿(わた)から糸を作る工程が手紡ぎに近い、明治時代に発明された素朴な紡績機のことです。ガラガラと音をたてながら糸を紡ぐその姿は“器械”でありながら、どこか手仕事の温度を感じさせます。ひとつ屋では、この「手紡ぎと同じ仕組み」を手がかりに、綿の質感を生かした糸づくりを進めています。
▼ まるで手紡ぎのような風合いのガラ紡の糸

ガラ紡とは
「ガラ紡」は、明治9年(1876)に日本人によって発明された紡績器械です。近代的な西洋式の紡績に比べると、糸の太さは不均一で、速度も速くはありません。しかし、ワタから糸へ至る工程が手紡ぎに近いため、できあがる糸も手紡ぎのように素朴で、やさしい風合いになります。
手紡ぎと同じ仕組み
ガラ紡の要点は、ワタを詰めた筒(つぼ)が回転し、上へ引き出される繊維が撚られて糸になる、というところにあります。太くなりすぎると動きが変わり、細くなっていくとまた動きが戻る──その繰り返しのなかで、糸の太さが自然に揺らぎます。均一さを目指すのではなく、素材の表情を残したまま糸にする。そこが、手紡ぎの感覚に近い理由です。今、そんなガラ紡糸の優しさが見直されつつあります。
▼ ひとつ屋の「ガラ紡」

ガラ紡糸の風合い
ガラ紡糸は、糸の太さや撚りが一定ではありません。その不均一さが、布にしたときの陰影や空気感になります。コットンでありながら、どこか毛糸のようなふんわりした手ざわりを感じることもあります。卓上織り機で平織するだけでも、素材感が前に出て、味わい深い布になります。
ひとつ屋のガラ紡糸は、ゆっくりと時間をかけて紡いだ弱撚糸です。切れやすいので、優しく扱うことが前提になります。その「弱さ」も含めて、素材の質感を活かす糸です。
動画で見る「ガラ紡」
ガラ紡が動き、糸が生まれていく様子は、文字よりも映像のほうが伝わります。ガラガラという音、ゆっくりした動き、糸の揺らぎ──器械でありながら、手仕事の気配が残ります。
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ひとつ屋のガラ紡糸(手紡ぎ風糸)の紹介と、制作背景は下記をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. ガラ紡とは何ですか?
ガラ紡は、明治時代に日本で発明された紡績器械です。綿から糸をつくる工程が手紡ぎに近く、糸の太さに自然な揺らぎが生まれるのが特徴です。
Q. 手紡ぎとは何が違いますか?
手紡ぎは人の手で撚りをかけて糸をつくりますが、ガラ紡は筒の回転によって撚りを生み出します。仕組みは似ていますが、器械の力を借りることで、一定の速度で糸を紡ぐことができます。
Q. ガラ紡糸の特徴は何ですか?
糸の太さや撚りが均一ではなく、ふんわりとした空気感を持つのが特徴です。布にしたときに陰影が生まれ、やさしい風合いになります。
Q. なぜ今、ガラ紡を使うのですか?
効率だけを追い求めるのではなく、素材の質感や揺らぎを残す糸づくりを大切にするためです。器械でありながら手仕事に近い仕組みを持つガラ紡は、ひとつ屋の綿づくりの思想と重なります。