投稿者: hitotsuya

  • 初夏の彩り

    初夏の彩り

    清々しい季節が過ぎて梅雨に入りました。連日のように降り続く雨ですが、僕は雨が嫌いではありません。雨の日は、とても作業に集中できるからです。

    ある意味、僕にとって貴重なレイニーシーズン。GW中に採取した植物で染めた生地で何を作ろうかと思案しています。

    初夏の彩り
    ちなみに、上の写真の布を染めた植物です。いろんな色がありますが、実際に使ったのは、ほぼ下の写真の4種類の植物で、媒染剤(ばいせんざい)の違いが色の違いとなっています。

    ▼ シダ類(詳しい名前を知りません)
    初夏の彩り

    ▼ イタドリ(虎杖)
    初夏の彩り

    ▼ サクラ(八重桜)
    初夏の彩り

    ▼ ヨモギ(蓬)
    初夏の彩り

    さぁ~て、何ができるか楽しみにしていてください。うまくできたら報告しますねッ!!

  • 日本の自然から生まれた色を大切にしたい。

    日本の自然から生まれた色を大切にしたい。

    草木染を中心にした“ものづくりスペースのブログ”のはずなのですが、草木染のことについて書く時間がありません。作業風景や作品のことを書こうとは思っているんですが、作品を撮影しようにも場所がなかったり、作業中は手が放せなかったりで、その機を得ることができません。でも実際には結構と染めています!

    最近は随分と思うように染めることができるようになりました。染めムラもなく、その風合いにも納得できるようになりました。

    ちなみに、下の写真は、最も左の茶色が紅葉葉楓(もみじばふう)で染めたもので、その右隣が「藍(あい)」、その次が「桜」、次の二つが「背高粟立草(せいだかあわだちそう)」、さらに「柿渋(かきしぶ)」、最後の二枚が「栗」です。

    こうして並べてみると、自分でいうのもなんですが、本当に美しい色合いです。日本に育った植物から生まれた色は、まさに!! “日本の色”といった感じで、どこか懐かしさを感じさせてくれます。

    次の作業は、これを使った作品づくりです。さぁ、また少し頑張ります!

  • 後染め用アロハ

    後染め用アロハ

    草木染で染めることができるのは天然繊維に限られています(ただし「レーヨン」は、染めることができます)。

    なので、衣服を染めるにも綿(コットン)や絹(シルク)、羊毛(ウール)だけでできたものを探さなければなりません。最近は技術の進歩もあって「これが綿なの?」と思うような生地もあり、その種類も増えましたが、縫製している糸までを天然繊維である “綿糸縫製” を探すと、せいぜい見つかるのはTシャツくらいです。

    そこで、自分で作ることにしました!

    その試作第一号は鹿の子のニット生地で作った開襟えりのシャツ。いわゆる「アロハシャツ」です。もちろん、コットン生地を綿糸縫製しているので「後染め」が可能です。糸までしっかり染めることができます。

    後染め用アロハ
    これからは「後染め」「先染め」にかかわらず、いろんな衣服を作っていきたいと思います。


    ※ここで紹介した製品は、草木染工房 ひとつ屋のショップコーナー(実店舗)で販売しておりますが、1点限りのものですので、ご来店時に sold out の場合がございます。あらかじめご了承ください。また、私たちの製品に関してのご質問などがございましたら、お気軽にお問合せください。


     

  • デザイン進化論!?

    デザイン進化論!?

    子供のころから二条城が大好きで、この歳になるまで幾度となく訪れています。そのたびに何かしらの発見があるのですが、先日は唐門でこんな装飾金具を発見しました。

    デザイン進化論!?


    その図案から、こんなデザインができました。
    デザイン進化論!?


    なんで? 二条城の装飾金物から、このデザインになったの――? その経緯は下図のとおりです。思いのほか時間がかかってしまいました。

    デザイン進化論!?

    デザイン進化論!?

    デザイン進化論!?

    デザイン進化論!?

    デザイン進化論!?

    デザイン進化論!?

    「これをこうして、こうなって—」と、CADでいじくっているうちにたどり着いたデザインです。もちろん、染色用の型紙(染型)にしようと思っています。こんな感じの型は単純ながら、いろんな場面で使うことができる、便利なデザインなんですよ。「水」や「花」「花火」をイメージさせたり、「雪」を表現したりするのにも使えそうです。結構、気に入っています。早速、染色の型紙を作って作品にしようと思っています。

  • 『波に千鳥』の“波”の部分

    『波に千鳥』の“波”の部分

    今日は先日のブログ『Tシャツ「波に千鳥」』で紹介した “波” の部分についてです。

    Tシャツ「波に千鳥」
    『波に千鳥』の“波”の部分


    絞り染めの方法


    ▼ 今日、紹介するのは、この部分です。
    『波に千鳥』の“波”の部分

    このTシャツの “波” の部分は、いわゆる「絞り染め」です。ちなみに、絞り染めとは、その名のとおり「糸で布を強く絞り、染料が入らない箇所を作って模様を描く方法」なのですが、絞り方や使う道具によって、さまざまな呼び名があります。これは、最も単純な絞り方で「平縫い引締め絞り」という方法です。

    というわけで、その工程を紹介します。

    まずは、下の写真のように布に下絵を描きます。今回は、日本の伝統的な文様である「青海波(せいがいは)」をイメージしてみました。なんて書くと、すごく立派な感じがしますが、実は「どんな柄にしようかなぁ?」と考えていたときに目に飛び込んできたのがCDで、その円弧を利用して描いただけの曲線の重なりです。でも、僕の好きな雰囲気ではあります。

    『波に千鳥』の“波”の部分

    この線に沿って、ひと針ひと針—、できるだけ均一に「括り糸(絞り染め専用の糸)」で縫っていきます。後で強く引き締めるので、ふつうの縫い糸では切れてしまうので “括り糸” を使います。また、このときに引締めながら縫うと、下絵が見えなくなってしまうので、糸がもったいなくても、写真のようにラインごとに縫って、糸を余らせておきます。

    『波に千鳥』の“波”の部分

    すべてが縫い終わると、これを一本ずつ強く引き締め、下の写真のようにします。括り糸でも強く引っ張りすぎると切れてしまいます。でも弱いと、はっきりした柄になりません。微妙な引っ張り加減が必要です。

    『波に千鳥』の“波”の部分

    そして、次は絞った箇所の奥にまで染料が入るように、さらには均一になることを注意しながら浸し染めをします。染料の中で絞った所を揉んだり、開いたりしながら、染料をヒダの中まで透させるのですが、入り過ぎたり、ムラになったりしないように—と、とても気を遣う作業です。

    『波に千鳥』の“波”の部分

    そして、最後が糸を抜く作業です。ここが最もドキドキする作業です! 一本一本の糸を引っ張りながら結び目を切って解いていきます。そのとき決して布に傷をつけてはなりません。糸を引っ張りすぎると、結び目が布を抜けて大きな穴になってしまいますし、引っ張らないと、結び目が布から離れません。ほんとッ! ここが最も神経を使う作業なんです。実は、ここで布に傷をつけたしまったことが何度もあります。

    『波に千鳥』の“波”の部分

    型染めの凛(りん)とした雰囲気も好きですが、僕は絞り染めの素朴な雰囲気が大好きです。具象的な柄を表現するには向いていない技法なのかもしれませんが、この雰囲気を生かした作品も作っていきたいと思っています。