タグ: 国産絹

  • 桜染めのストール

    桜染めのストール

    今回は「桜染めのストール」という短いタイトルですが、本当は「自分で育てた蚕の繭を自分で紡いで糸にし、自分で桜で染めて自分で織ったストール」としたいほど、時間と手間がかかったストールができました!

    蚕を育てて糸になるまでは、先日のブログ『蚕から糸へ。』をご覧ください。今日は、糸から完成までを紹介します。

    ▼ 前回までに作った糸です。繭を煮て真綿にし、紡毛機を使って紡いで単糸、そして双糸にしたものです。正直、独学です。というより “我流” です――。

    ▼ まずは桜で2種類の色に染めました。これで綾織を想定しているのですが、同系色でも違った色の糸にしたほうが立体感を感じられるのが理由です。

    桜染めのシルクストール

    ▼ この糸を想定どおり、綾織にします。あまり具体的な柄にせず、立体感を感じさせてくれる模様を選びました。色の濃いほうの糸を経糸に、薄いいほうを横糸にして織り始めました。

    桜染めのシルクストール

    ▼ ついに織り上がりました! フリンジを作って水通しをしています。あくまで我流なので、この作業が必要なのかは不明ですが、これをすることによって織目が整う気がするので、ひとつ屋では必ず水通しの作業をします。

    桜染めのシルクストール

    ▼ 次は形を整えながら乾燥し、仕上げにアイロンをかけて完成です! 蚕を育てるところからすれば、完成までに3年を要しました。われながら「よくやるなぁ~」と思います(笑)。完成品をご覧ください!

    桜染めのシルクストール

    桜染めのシルクストール

    桜染めのシルクストール

     

  • 蚕から糸へ。

    蚕から糸へ。

    自分で育てた蚕から繭をとり、糸にして製品を作りたいと思ったは数年前のこと。それから桑(蚕の餌)の栽培を始めたり、養蚕農家で飼育方法を勉強させていただいたりと “途方もない夢” を追いかけています(笑)。

    最終的に目指すのは、着物のような美しい生地ではなく、草木染の色が生える素朴な布。そもそも最初に「布を織りたい」と思ったのは、市販の布(機械で織った生地)を天然染料で染めても面白くないと感じたことに始まります。

    もちろん、もっと簡単な方法で “素朴な布” を作ることは可能なのですが、その風合いや草木染めとの相性を考えれば “絹” の勝るものがなく、 “途方もない夢” にチャレンジすることにしました。

    ▼ 一昨年と去年、年に2~3度、自宅で可能な限りの蚕を飼育しました。

    これが非常に難しい! なぜか突然に全滅したり、繭になっても小さかったり‐‐‐と、試行錯誤が続きました。それでも繭になれば “乾かして保存(乾繭)” 。これを繰り返して、ストールを1本織れるほどの量になりました。

    この繭を煮て、まずは真綿を作ります。ところが、これも失敗の連続でした。YouTubeで古い時代の製糸方法を見て研究したり、古い指南書を読んだり――。それでもポイントがつかめないので、わざわざ長野県の博物館まで行って質問したこもありました。

    本当にいろんな方法が試しました(正直、たくさんの繭を無駄にしました。お蚕さま、すみません!)が、難しく考える必要はなく、糸にしやすいかたちであればいいんだ!という思いにいたり、最終的には下の写真のように “ただのワタ状” にする方法を選んでいます。

    ↓ この真綿を糸車で羊毛と同じ方法で紡ぎ、さらに双糸にした糸です。

    紆余曲折 & 試行錯誤の末にたどり着いたのが “とにかく!あきらめず布にする!!” という境地。それは決して正しい方法ではないかもしれません。もっと効率的で美しい糸にする方法があるのだと思います。でも、とても身近な道具と材料でできる糸の雰囲気が好きで、今後もこのオリジナル方法を追求しようと思っています。

    次の作業は、この糸を桜で染める作業です。楽しみしていてください。