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ひとつ屋の取り組み

それが「ひとつ屋」の名の由来です。

私たちの製品は、染織にかかわる植物ばかりを栽培する 【ひとつ屋染織農園】と、その周辺の里山から得た恵みで作られています。有機肥料と無農薬で植物を栽培し、里山の維持管理で出た雑木や竹を燃料にして “持続可能な物づくり ” を行っています。そのコンセプトは “一つひとつの作業や工程を丁寧にする” こと。この “一つひとつ” へのこだわりが「ひとつ屋」の名の由来です。


二つの工房


ひとつ屋には、大阪の阿倍野と三重の伊賀とに二つのがあります。

◆ 大阪・阿倍野の実店舗と工房
大阪・阿倍野(あべの)の実店舗では、さまざまな植物染料はもちろんのこと、季節の草花で染めた毛糸や絹糸をはじめ、ストールやTシャツ、バッグなどのアイテムを販売しています。また私たちが製作したオリジナルのボタンやカバンの持ち手などの“手作り材料”も取り扱っております。さらには草木染のワークショップも開催しています。

◆ 三重・伊賀の古民家工房
三重県の伊賀(いが)には染織にかかわる植物ばかりを栽培する 【ひとつ屋染織農園】【古民家工房】があります。ここでは有機肥料と無農薬で植物を栽培し、里山の維持管理で出た雑木や竹を燃料にした “持続可能な物づくり” を行っています。また、日本の伝統的な染織を体験していただけるワークショップも開催しています。


物づくりのための農業


◆ ひとつ屋染織農園

現在の日本で「農業」といえば、 “食べるもの” を栽培することを意味しているような気がします。しかし、かつては食品以外にも多くの農産物がありました。 たとえば、染織に関してだけでも、「藍」や「紅花」、「綿」や「麻」、そして「養蚕」もその一つに数えられていました。ところが今は、ごくわずかに残るのみ––。【ひとつ屋染織農園】では、放棄耕作地を再生し、染織にかかわる植物ばかりを栽培しています。

藍と和綿の畑

養蚕のための畑


ひとつ屋コットン


【ひとつ屋染織農園】の活動として最初から取り組んでいるのが和綿の栽培に始まる製品づくりです。毎年、八十八夜を過ぎたころにタネをまき、秋の終わりに収穫を終える和綿––。秋晴れのもと、収穫した綿は明治時代の紡績機で糸にします。さらに、これを「草木染」し、「手織り」や「縫製」の作業を経て、ようやく製品になります。

和綿の花

清楚な実をつける和綿


ひとつ屋シルク


かつては世界一の絹生産国であった日本。1950年代には世界の生産量の約60%を占めていましたが、今では国内消費の99.8%が輸入品です。ひとつ屋では、古い時代の素朴な絹製品に憧れて養蚕に取り組もうと数年前からコツコツと準備を重ねてきました。その甲斐あって、2023年度には小規模ながらスタートすることができています。

桑の葉を旺盛に食べる蚕

ひとつ屋で収穫した繭