投稿者: hitotsuya

  • 米つぶを積み上げるように

    米つぶを積み上げるように

    むかしむかし—、まだ私が出版社で働いていたとき、上司に「出版(文字組み)の “仕事は米つぶを積み上げるようなものだ” 」と、よく言われていました。

    世はバブル景気に沸いた時代。それまでの “年功序列”“終身雇用” という言葉に入れ替わり、“合理性”“実力主義”  などというフレーズがもてはやされたころです。若い自分たちは“米つぶを積み上げる”などという地味な言葉は聞き入れず、“合理的で実力ある者”がもてはやされる風潮に新しい時代を感じました。

    そして、またたく間に時代は流れ、かつて “新人類” と呼ばれた私たちも、今ではすっかり “旧人類”– –。薄っぺらな合理性は砂上の楼閣のように消え失せ、もはやそれがどういったものだったかも思い出せません。あるのは “さび付き、すり減った経験値” ばかり。今になって、かつての上司が諭してくれた “仕事は米つぶを積み上げるようなものだ” の言葉が思い出されてなりません。


    四十代も半ばを過ぎたころに、趣味の延長で始めたのが【草木染工房 ひとつ屋】でした。何となく、あの時の上司の言葉が胸につかえ、“ひとつ一つを丁寧にこなしたい” という思いから、自らの工房を【ひとつ屋】と命名しました。

    そして、それからさらに十年以上がすぎ、ひとつ屋もさまざまなところからお声がけいただけるようになりました。若いころには理解できず、四十歳の半ばを過ぎて少しわかり、さらに10年以上を経た今、新たな忙しさのなかで “米つぶを積み上げるようなもの = ひとつ一つを丁寧に!” ができているかが、また不安になります。


    今、目の前にちょっとした壁があります。さぁ、この壁を超えるか、それとも、一旦この辺で落ち着こうか—。少し前から悩んでいます。とはいえ、きっと “先に進むこと” を選択してしまうと思うのですが、その方法が問題です。今こそ、あの言葉の意味を噛みしめながら歩んでいきたいと考えています。

  • 雨上がりの夕暮れ

    雨上がりの夕暮れ

    本日の1枚は『雨上がりの夕暮れ』


    Sunset after the rain

    一日の終わり、いつも向かいに広がる青山高原を眺めながら深呼吸しては「ここに来てよかった」と思う。

  • 愛でてよし、染めてよし、食べてよしの紅花

    愛でてよし、染めてよし、食べてよしの紅花

    ひとつ屋染織農園では、2023年から紅花の栽培を始めています。とはいえ、獣害にあったり、霜にやられたり—と、いまだに“ 大成功!” という収穫には至っていません。

    今年の春に、三度目の正直!とばかりにタネをまきました(『栽培絵日記/25年3月31日(月)晴【亜麻、紅花】』をご覧ください)。

    それからは丁寧に世話をしながら、ようやく「敵芯(てきしん)」のころを迎えました。ちなみに「敵芯」とは、伸びた茎を新芽の下で切る作業で、これにより分枝を促します。敵芯をすることで草丈を低く抑え、より多くの花を咲かせることができます。


    ▼ 紅花畑

    ▼ 敵芯する前の紅花

    ▼ 摘んだ芽


    実は、この積んだ芽は食べることができます。これは「紅花菜(べにばなな)」と呼ばれ、栄養価が高く、料理や薬膳にも使われる食材です。紅花の若葉はとても柔らかく、クセがないため、さまざまな料理に利用できます。おひたしやサラダ、炒め物や天ぷら、鍋料理などにも用いられるそうです。

    早速、我家では紅花菜を “胡麻あえ” にしていただきました。

    愛でてよし、染めてよし、食べてよしの紅花は、まさに育て甲斐のある作物です!

  • 今年最後の筍ごはん

    今年最後の筍ごはん

    我家の裏山には竹林があります。しかし、ここも全国的に問題になっている いわゆる “放棄竹林” です。この家に移り住んでから、少しずつ手を入れてはいるのですが、正直のところ、まだまだといった状態です。

    そして、これ以上 “竹害” を広げないためにも、この時季に行う大切な作業があります。それが “筍狩り” です。と聞くと、とても長閑な風景を思い浮かべますが「雨後の筍」の言葉どおり、雨上がりの翌日などは、あちこちから筍が出てきます。その量は半端なく、夫婦二人の我家では食べきれるものではありません。しかし、そのまま放っておくと竹林は荒れ、害獣をも呼び寄せてしまうことになってしまいます。

    ゆえに、まるで “戦いのような筍狩り” が恒例の年中行事――。それでも毎年、旬の筍をいただくのは、とても楽しみです。毎日のように採りに行った筍ですが、そろそろ今年も最終版。本日の夕食は今年最後の筍ごはんと炒め物です。その季節にしかいただけない味は、田舎暮らしのだいご味でもあります!

    筍の季節が終わると、梅雨のはしりのころを迎えます。こうして季節はめぐり、少しずつ時が過ぎていきます。

     

  • 落花生のタネをまく

    落花生のタネをまく

    今日は落花生のタネをまきました。タネといっても落花生、つまりはピーナッツそのもの🥜 思わず口に放り込んでしまいそうになりました。

    秋、自家製ピーナッツをツマミに、ビール🍺をいただくのが楽しみです!


    本日の1枚『落花生』