カテゴリー: ブログ

ひとつ屋の日々の仕事や判断、その背景にある考えを、いくつかのカテゴリーに分けて記録しています。畑で植物を育て、染め、織り、道具を整え、作り続ける。その過程で起きた迷いや選択を、現場の視点から綴っています。完成品だけでなく、そこに至るまでの時間や思考も含めて残す記録です。

  • Tシャツを縫うところで大失敗!

    Tシャツを縫うところで大失敗!

    この数年、改めて本格的に染色を勉強したおかげで、その表現は劇的に進歩しました。が、100% 完璧ッ!! と思える作品には至りません。先日も、藍染めのTシャツを作ろうと、細やかな作業を続けて、思いのほか良い染め上がりになったのですが、縫製で大失敗――。もう、かなりテンションは下がりました。

    Tシャツを縫うところで大失敗!

    あ”~ッ!! 正直のところ、ヤケになってます—。

    というのも、こういう失敗が続いています。なので、いつも以上に細心の注意を払って作業してるのですが、うまくいきません――。どうも僕がもっているミシンで、僕がやりたいことをするには無理があるようなんです。例えば、伸縮性のあるニット生地に飾りステッチ(刺繍)をしようとすると、目飛びを起こしたり、ミシンに布が巻き込まれたりしてしまいます。

    先日も、ムラ染めした藍の生地に雲を描いたTシャツを縫い、その袖口や裾に雲型の飾りステッチをしようとしたのですが、ミシンに布が巻き込まれて大失敗。しかも、生地に穴が開いてしまったので、もうボツです。

    Tシャツを縫うところで大失敗!

    ここまでやって、大失敗ですよ。ほんとッ!! テンション下がります――。

    でも、ある意味、これも自分の目が肥えたからなんですけど—。縫製でも、この数年でできることが劇的に増え、最近では何か目新しいことを加えようとして失敗してるわけなんです。

    なので、ここらでちょっと落ち着いて、“やりたいこと”と“できること”のバランスがとれた作品を考えていかなければならないと思っています。

  • 『あべのハルカス 三十六景』 第八景 「阿部野再開発地区」

    『あべのハルカス 三十六景』 第八景 「阿部野再開発地区」

    葛飾北斎の『富嶽三十六景』にちなんで始めた『あべのハルカス 三十六景』。第八景となる今回は、ハルカスのお膝元である「阿部野(あべの)」からの眺めです。

    『あべのハルカス 三十六景』 第八景 「阿部野再開発地区」
    最上部をキラキラと輝かせながら街の明りのなかで幻想的に浮かび上がるハルカス――。ここはハルカスの、すぐ西南側に位置する阿部野再開発地区。1976年(昭和51年)に始まり、35年以上の時を費やしてようやくその全貌が出現しようとしています。

    僕が高校生のころには、古い家々が建ち並ぶエリアだったのが、今では近未来チックな風景を見せてくれます。35年とういう時間の大きさを感じさせてくれます。ただ、その一方で人情味あふた“下町風情”が失われたのは残念なことです。

    いよいよ、あと数日でハルカスの
    デパートもオープンします。

  • 桜で“日本の色”を染める

    桜で“日本の色”を染める

    草木染で表現する色のなかで最も好きなのが、桜を使って染める、文字どおりの“桜色”です。化学染料では出ない、わずかに灰色がかった色は、ピンクでも桃色でもない、まさに桜色。それは、これぞ!! “日本の色”という気品を感じさせてくれますが、桜でこの色を染め出すには、大変な時間と労を要します。

    ▼ 桜で染めたコットンのスカーフです。
    桜で“日本の色”を染める

    まず、最も大きな問題が桜が手に入らないということです。桜で染料を作る場合、必要になるのが樹皮のついた小枝なのですが、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」といわれうように、めったに桜を切ることがありません。今回は母の実家で剪定されたものを使いました。

    これを細かく切って、小さな火で炊き続けます。来る日も来る日も――。冷ましては炊き、炊いては冷ますを繰り返します。ここでのポイントは、染料となる煮汁が濁らないようにすること。そのためには煮立たせず、丁寧に灰汁を取り除くことです。

    こうしてできた煮汁を1年以上、熟成させます。ひとつ屋の場合はペットボトルに入れてから、冷暗所で寝かせておきます。すると、その底にワインの澱(おり)のような沈殿物ができますが、これが入らないようにして鍋に移して加熱し、下処理しておいた布を浸して染めていきます。

    桜で“日本の色”を染める

    これをさらに、媒染によって発色させ、色を定着させます。今回はミョウバンとアルミ(最初の写真の上下がミョウバン、真ん中がアルミ)による媒染をしました。が、なかなか思うような色にならないんですよねぇ。

    ▼ 媒染中です。
    桜で“日本の色”を染める

    以上が、桜の枝からピンクの布を染めるまでの大まかな手順で、さらに染めた布を1年ほど熟成させると、ほんとッ!! きれいな桜色になります。ということで、完成は一年後――。でも、やっぱり天然染料は素晴らしい色です。この夏は、草木染を頑張ってみようと思っています。

  • コーヒーの出がらし

    コーヒーの出がらし

    若いころはコーヒーが好きではなかったのですが、歳をとると味覚って変わるんですねぇ。最近では頻繁に飲むようになりました。しかも、レギュラーコーヒーを! となると、毎日のように排出されるのが、これッ!!

    そう!! 豆の出がらしです。

    コーヒーの出がらし
    コーヒーの出がらしを再利用する方法は、消臭剤にしたり、猫や虫除けに使ったり――と、さまざまな方法があるようですが、もちろん!! 僕は染料にします!

    しかしながら、頻繁に飲むとはいえ、その料には限界があります。なので、毎日、コーヒーを飲み終えれば、その出がらしを天日に干して乾かしてから保存しておきます。濡れたままだとカビるので注意です。

    さぁ~て、コーヒーの出がらしで
    どんな色に染まるのか!?
    お楽しみにッ!! またUpします!!

  • 手捺染

    手捺染

    先日来、作っている『うずしおTシャツ』の染め作業を終えました。今日は、その工程を紹介します。今回、用いる技法は「捺染(なっせん)」と呼ばれるもので、染料を糊に混ぜて型紙を通して布に染め付ける方法です。

    でも、ひと言で「捺染」といっても、使用するのが染料だったり、顔料だったり、または手作業によるもの、機械によるものなどで、呼び方や作業工程が異なります。今回、私が用いたのは化学染料と合わせ型による「手捺染」という方法です。では早速、その工程を紹介します。


    ▼ まずは、前回までに彫った波の型紙の一枚目を使って染めました。


    最初に考えておいたカラープランニングを見ながら染料で色を作り、2枚目の型紙を使って次の段を染めていきます。

    ▼ カラープランニングです。



    ▼ 同様にして3段目。


    ▼ さらに4段目を染めてから渦巻きを染めていきます。


    ▼ 背中の「帆掛船」も同じように染めます。

    これで、型紙を使っての染めの作業は終了です。次は、これを定着液に浸けて色止めをし、さらに縫製をしてTシャツにします。1着作るのに大変な時間がかかりますが頑張ります。完成ほ報告を楽しみにしていてください!!