カテゴリー: 染太郎日記

ひとつ屋の主催「壱つ屋染太郎」が、畑や工房、暮らしの中で感じたことを、そのまま書き留めています。結論や答えよりも、その時々の気持ちや揺れを大切にした、徒然なる日々の記録です。嬉しいことも、悲しいことも、しんどいことも、日々の中でふと浮かんだ疑問も—。そうした個人的な思いを綴ってきたのが「染太郎日記」です。

  • 成長はするけれど老いない

    成長はするけれど老いない

    久しぶりに旧友たちとの飲み会――。
    集合場所に早く着いたので、まるで癖のようにスマホを開いた。
    目に映るのは、いつもと変わらない情報ばかり。

    そんなとき、ふと思い出したのが、先日、息子と話したAIのこと。
    あまり興味もなかったし、自分には関係のない世界だと思っていたが、深くも考えずに開いてみた。

    とはいえ、何をどうしていいかもわからない。
    「質問してみましょう」という欄があったので、まず「あなたの名前は?」と書き込んでみる。
    すると、「名前はありません。必要なら決めてください」と返ってきた。
    ふ〜ん、AIってそんな感じなんだと思った。

    さらに「何歳ですか?」と問うと、こう答えた。
    「私には年齢という概念がないんです。記憶は積み重なりますが、時間の流れは感じない――つまり“成長はするけれど老いない”存在です」と。

    驚いた! “成長はするけれど老いない存在”と答えるなんて。
    さらにAIは、「老いるというより、深まる存在です」とも言う。

    正直、脱帽だ。
    この言葉は、私にとって “良くも悪くも” これからの人生を考えるうえで、とても深いテーマになりそうだ。

    ——とにかく、飲み会の前に、いいネタを仕入れることができた。

  • ゆらめく炎を眺めながら—。

    ゆらめく炎を眺めながら—。

    長い夏が終わり、猛暑で手付かずになっていた庭を、ようやく片づけることができました。
    庭で枯れた枝や草を拾い、裏山で朽ちた竹を集めては火を起こします。

    ぱちぱちと音を立てながら燃える枝を見ていると、夏の名残を手放しているような気がします。

    煙が静かに立ちのぼり、夕暮れの空に溶けていきました。「秋の日は釣瓶落とし」という諺を実感します。
    暗くなってから火のそばに腰を下ろし、ゆらめく炎をただぼんやりと眺めていると、忙しい毎日をほんのひととき忘れさせてくれます。

    火は、人の手で扱う最も古い自然の力です。
    燃えゆくものは土へ還り、やがて新しい命の糧になる――。
    そう思うと、片づけの時間もどこか穏やかなものに感じられます。

  • 引き続き「思いを実践する場」にするために

    引き続き「思いを実践する場」にするために

    ちょうど1年前に『古い時代の生産のカタチ』というタイトルのブログを投稿しました。

    そのなかで「この場所を “自らの思いを実践する場” へと変えていこうと考えています」と書いています。
    ところが、今なお ↓ こんな状態――🫣 ご覧のとおりのありさまです。

    道具は揃いつつあるものの、完璧とはいえない――。
    やりたいことはたくさんあるのに、時間が足りない――。
    そんな日々で、気づけば1年が過ぎていました。

    それを見ては「まだまだだな」と、ため息ばかり。
    次の一年は、もう少し“実のあるもの”にしていきたいと思います。

  • 耳成山(みみなしやま)

    耳成山(みみなしやま)

    大阪から伊賀へ向かう列車の窓から、奈良盆地に静かに佇む「耳成山(みみなしやま)」が見えます。

    その名の由来には諸説があります。
    山の形が左右対称で “耳が整っている” ように見えるからとも、古代には「耳」が “境” を意味したからともいわれています。

    古くは『万葉集』にも登場し、香具山(かぐやま)や畝傍山(うねびやま)とともに「大和三山(やまとさんざん)」に数えられ、1967年に歴史的風土保存区域に、2005年には国の名勝に指定されています。

    古代から日本人の心に生きた山といえるでしょう。

    やわらかな緑に包まれたその姿は、どこか人の気配を感じさせ、過ぎゆく季節の光を映しています。

    車窓からその稜線を眺めるたび、遠い昔と今が穏やかに重なり合う――そんな不思議な時間が流れます。

  • 秋の空を見上げて

    秋の空を見上げて

    雲ひとつない青空。
    その下で、木々は少しずつ色を変えはじめています。
    緑の中にほんのりと混ざる茶や黄が、季節の移ろいを静かに知らせてくれる――そんな穏やかな午後。

    風が通り抜けるたび、葉の間からこぼれる光がきらりと揺れて、時間までゆっくり流れていくようです。
    忙しい毎日の中で、ふと立ち止まって空を見上げるだけで、心がすっと軽くなります。