カテゴリー: 制作風景

このカテゴリーでは、ひとつ屋で手作りしているアイテムの製作風景を紹介しています。実際の現場での手順や試行錯誤、完成に至るまでの過程を、そのまま記録しています。中には、思うようにいかず商品にならなかったものもありますが(笑)、そうした失敗も含めて、物づくりのリアルな一面として残しています。

  • うずしおTシャツ

    うずしおTシャツ

    以前から作っていた
    『うずしおTシャツ』ができました。

    うずしおTシャツ

    うずしおTシャツ

    作る前のプランが、これだったのですが、
    それなりになっているでしょうか!?

    うずしおTシャツ


    染めて—

    うずしおTシャツ

    縫って—

    うずしおTシャツ

    結構、時間がかかりました。
    でも、久しぶりに納得のできです。

  • タマネギの皮での染め方

    タマネギの皮での染め方

    天然染料(草木染め)で最も有名な染料の一つが「タマネギの皮」です。食品の一部であるうえに、美しい色に染めることができるタマネギの皮は、媒染剤(色止め・発色)が料理でも使う「明礬(ミョウバン)」なので、気軽にキッチンでも染めることができます。インターネット上でも、その染め方が数多く掲載されていますが、今回は“ひとつ屋流ワンポイント”を加えながら“きれいに染める方法”を紹介します。


    【きれいに染める方法】


    今回、染めてみるのは、2本のストールです。
    (染めるものは天然繊維に限ります。)


    上がシルク(絹)で下がコットン(綿)です。ともに40×160センチほどの大きさで、両方を合わせた重さが、約200gほどです。※早速ッ!! ここでポイント!! ① 染めるものは、必ず重さを量っておきましょう。後々、いたるところで重さが必要になります。② 染めるものを精練(下記参照)をしておきましょう!!


    【精練の方法】

    精練とは、染めるものに含まれている汚れや油分、糊などを取り除く下処理のことをいいます。一見、きれいで真新しい布(生地)でも精練は必要です。この作業をしたものと、そうでないものでは染め上がりに随分と差がでます。方法は至って簡単ッ!! 布の重さの30倍ほどの水に洗濯用中性洗剤を適量(いつもの洗濯と同じ割合)を加え、沸騰する直前の温度で1時間ほど炊きます。後は、ふつうにすすいで脱水してください。※はいッ、ここでポイント!! 草木染では、すべての工程でステンレスかホーローの鍋を使ってください。また、その他の道具でも鉄やアルミ、その他の金属鍋は使わないでください。その理由は後述しています。


    【地入れ】

    精練を終えて一旦 乾かした布の場合、染料の浸透をよくするために「地入れ(じいれ)」と呼ばれる作業を行います。「地入れ」なんていうと、すごい作業のようですが、ただ単に染めるものを30分ほど水に浸けておくだけです。精練後、乾かさずに染める場合、この作業は不要です。


    【タマネギの皮で染料を作る】

    今回は8リットルの水で20グラムのタマネギの皮を使いました。たった20グラムかと思われるかもしれませんが、集めるとなると、結構な量のマネギを食べないといけません・・・。実際に見ると、これぐらいの量です。Tシャツ1枚を染めるにも同じくらいの量が必要になると思います。ただ、多すぎても美しい色にはなりません。ちなみに、今回は“黄金色を目指していて、皮の量が多すぎると、ベージュや茶色になってしまいます。


    20グラムのタマネギの皮に8リットルの水を加え、30分~1時間ほどかけて煮出して染液を作ります。※は~いッ、ここでもポイント!! タマネギの皮を煮出すとき、煮立たせないにように注意しましょう。どの本を見ても、そんなこと書いていないのですが、煮立たせると染液が濁ってしまって、それで染めると染め上がりも濁った色になるような気がしてなりません。なので、僕は煮立たせません。湯のなかでタマネギの皮があまり踊らない程度の温度で、じっくりと煮出します。染液の透明度や色の具合は、下の写真(【タマネギの皮で染める】)をご覧ください。

    ↓煮立たせず、じっくり色を抽出します。


    【タマネギの皮で染める】

    いよいよ染色です。まずは煮出したタマネギの皮を目の細かなザルやストレーナーで濾し取って染液(染めるための液)を作ります。これはタマネギの皮を8リットルの水で煮出しているので、ストール1本に対して40倍の染液を用いるということになります。今回は染液に布を浸して染める「浸染(しんせん)」という技法なので、この染液のなかで布をゆったりと泳がしながら染めます。なので、このくらいの量の染液が必要となります。といいつつ、これでも僕は少ないほうだと思います。ただ、これ以上少ないと、染めムラの原因になります。また、ひとつ屋では染料を60℃ほどに温めてから染めています。

    ↓シルク(絹)のストールを染めています。

    ↓コットン(綿)のストールを染めています。

    上の写真のような状態で、絶えず染液のなかで布を動かしながら10分ほどで染めます。※はいッ、ここでもポイント!! 布を動かす場合は、ただかき混ぜるのではなく、染液のなかで布を広げるようにします。そのとき、菜箸を使うと布に穴を開けてしまうことがあるので、しゃもじ(先の丸いターナー)のようなものを使ってください。


    【媒染をする】

    ある程度に染まったら(ちなみに、染色に「正解ッ!!」なんて色はありません。あくまで自分が好きな色具合になればOKです)染液から引き上げ、バケツなどに汲んでおいた水に入れて余分な染料を洗い流します。ゴシゴシは洗わず、水のなかで振り洗いする程度です。これを手で軽く絞り、媒染液に浸けます。黄金色に発色させるための媒染剤は「明礬(ミョウバン)」です。スーパーの漬物売場などで売っているものでOKです。これを8リットルのぬるま湯に20グラムを入れてよく溶かし、軽く絞った染めた布を浸します。このときも、染色のときと同様に、均等に媒染液が布に触れることを意識しながら、ときより広げるようにして動かして30分ほど浸けます。


    媒染液に浸すと、みるみるうちに色が変わっていきます。ご覧のとおり、茶色いタマネギの皮で染めたにも関わらず、黄色く発色します。これが草木染の特徴の一つです。植物染料と媒染剤の組み合わせで、同じ染材で染めても全く違った色になります。このように、植物の成分と金属イオンが結びついて発色するのが草木染の原理なので、その工程で鉄やアルミなどの金属製品を使うと思わぬ色に発足してしまうことがあるので、それらが使えないというわけです。


    【煮洗いをする】

    媒染液に30分ほど浸したあと、よく水洗いをしてから、余分な染料や媒染剤を取り除くため、8リットルの湯(40度前後)に少量の中性洗剤を加え、10分ほど加熱しながら煮洗いをします。


    【乾燥、仕上げ】

    煮洗いした布(生地)をよくすすいでから脱水し、シワにならないように広げて陰干しすれば完成です。とてもいい色になりました。上がシルク(絹)で下がコットン(綿)です。


    【追記】

    ご覧のとおり、シルク(絹)とコットン(綿)では色が違います。これは繊維にタンパク質が含まれるか否かによって違いが生じます。というのも、植物染料はタンパク質と結びつきやすいという性質があり、タンパク質でできているシルクやウール(羊毛)などの動物性繊維は染まりやすく、これを含まないコットンや麻などの植物性繊維は染まりにくいということが起こります。なので、植物性繊維には「絹化」と呼ばれる、繊維にタンパク質を付着せておく下処理をすることがあります。昔は呉汁(ごじる)や豆乳に浸したそうですが、今は専用の助剤があります。ちなみに、写真のコットン・スカーフも絹化の下処理をしているので、何もしないよりも濃く染まっています。また、精練や煮洗いの場合も中性洗剤ではなく、専用の助剤を用いることで堅牢度の高い作品にすることができます。

    今回、紹介したのは、あくまで家庭のキッチンでできる方法ですが、それでもとてもきれいに染めることができます。ぜひ!! チャレンジしてみてください。

  • Tシャツを縫うところで大失敗!

    Tシャツを縫うところで大失敗!

    この数年、改めて本格的に染色を勉強したおかげで、その表現は劇的に進歩しました。が、100% 完璧ッ!! と思える作品には至りません。先日も、藍染めのTシャツを作ろうと、細やかな作業を続けて、思いのほか良い染め上がりになったのですが、縫製で大失敗――。もう、かなりテンションは下がりました。

    Tシャツを縫うところで大失敗!

    あ”~ッ!! 正直のところ、ヤケになってます—。

    というのも、こういう失敗が続いています。なので、いつも以上に細心の注意を払って作業してるのですが、うまくいきません――。どうも僕がもっているミシンで、僕がやりたいことをするには無理があるようなんです。例えば、伸縮性のあるニット生地に飾りステッチ(刺繍)をしようとすると、目飛びを起こしたり、ミシンに布が巻き込まれたりしてしまいます。

    先日も、ムラ染めした藍の生地に雲を描いたTシャツを縫い、その袖口や裾に雲型の飾りステッチをしようとしたのですが、ミシンに布が巻き込まれて大失敗。しかも、生地に穴が開いてしまったので、もうボツです。

    Tシャツを縫うところで大失敗!

    ここまでやって、大失敗ですよ。ほんとッ!! テンション下がります――。

    でも、ある意味、これも自分の目が肥えたからなんですけど—。縫製でも、この数年でできることが劇的に増え、最近では何か目新しいことを加えようとして失敗してるわけなんです。

    なので、ここらでちょっと落ち着いて、“やりたいこと”と“できること”のバランスがとれた作品を考えていかなければならないと思っています。

  • 桜で“日本の色”を染める

    桜で“日本の色”を染める

    草木染で表現する色のなかで最も好きなのが、桜を使って染める、文字どおりの“桜色”です。化学染料では出ない、わずかに灰色がかった色は、ピンクでも桃色でもない、まさに桜色。それは、これぞ!! “日本の色”という気品を感じさせてくれますが、桜でこの色を染め出すには、大変な時間と労を要します。

    ▼ 桜で染めたコットンのスカーフです。
    桜で“日本の色”を染める

    まず、最も大きな問題が桜が手に入らないということです。桜で染料を作る場合、必要になるのが樹皮のついた小枝なのですが、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」といわれうように、めったに桜を切ることがありません。今回は母の実家で剪定されたものを使いました。

    これを細かく切って、小さな火で炊き続けます。来る日も来る日も――。冷ましては炊き、炊いては冷ますを繰り返します。ここでのポイントは、染料となる煮汁が濁らないようにすること。そのためには煮立たせず、丁寧に灰汁を取り除くことです。

    こうしてできた煮汁を1年以上、熟成させます。ひとつ屋の場合はペットボトルに入れてから、冷暗所で寝かせておきます。すると、その底にワインの澱(おり)のような沈殿物ができますが、これが入らないようにして鍋に移して加熱し、下処理しておいた布を浸して染めていきます。

    桜で“日本の色”を染める

    これをさらに、媒染によって発色させ、色を定着させます。今回はミョウバンとアルミ(最初の写真の上下がミョウバン、真ん中がアルミ)による媒染をしました。が、なかなか思うような色にならないんですよねぇ。

    ▼ 媒染中です。
    桜で“日本の色”を染める

    以上が、桜の枝からピンクの布を染めるまでの大まかな手順で、さらに染めた布を1年ほど熟成させると、ほんとッ!! きれいな桜色になります。ということで、完成は一年後――。でも、やっぱり天然染料は素晴らしい色です。この夏は、草木染を頑張ってみようと思っています。

  • コーヒーの出がらし

    コーヒーの出がらし

    若いころはコーヒーが好きではなかったのですが、歳をとると味覚って変わるんですねぇ。最近では頻繁に飲むようになりました。しかも、レギュラーコーヒーを! となると、毎日のように排出されるのが、これッ!!

    そう!! 豆の出がらしです。

    コーヒーの出がらし
    コーヒーの出がらしを再利用する方法は、消臭剤にしたり、猫や虫除けに使ったり――と、さまざまな方法があるようですが、もちろん!! 僕は染料にします!

    しかしながら、頻繁に飲むとはいえ、その料には限界があります。なので、毎日、コーヒーを飲み終えれば、その出がらしを天日に干して乾かしてから保存しておきます。濡れたままだとカビるので注意です。

    さぁ~て、コーヒーの出がらしで
    どんな色に染まるのか!?
    お楽しみにッ!! またUpします!!