カテゴリー: 制作風景

このカテゴリーでは、ひとつ屋で手作りしているアイテムの製作風景を紹介しています。実際の現場での手順や試行錯誤、完成に至るまでの過程を、そのまま記録しています。中には、思うようにいかず商品にならなかったものもありますが(笑)、そうした失敗も含めて、物づくりのリアルな一面として残しています。

  • ロウケツ染め③『染色』

    ロウケツ染め③『染色』

    先日のブログで紹介した『ロウケツ染め「蝋伏(ろうぶせ)」』の作業について書いています。

    ひと口に「ロウケツ染め」といっても、さまざまな技法があり、今回は「蝋伏(ろうぶせ)」という基本的な技法で、布に蝋を置くことで染料が入るのを防いで図柄を表現します。たとえば、白地に蝋を塗り、黄色で染めれば、蝋を塗ったところだけが白く残ります。次に、その上(黄色い分)に蝋を塗り、赤い染料をかければ、黄と赤の掛け合わせでオレンジ色の地となり、白と黄の柄が浮かび上がります。こうして色を重ねて多色を表現するのが「蝋伏(ろうぶせ)」の技法と原理です。


    ロウケツ染めの方法


    ▼ 原画を布に写しとる作業をしています。
    ロウケツ染め③『染色』

    ▼ 白地を蝋で伏せる作業をしています。
    ロウケツ染め③『染色』


    今回は一色目となる黄色を染め、さらに黄色になる部分を蝋で伏せていきます。下の写真の白っぽい花(下の小さな花)が白くなり、上の黄土色っぽい花(上の大きな花)が黄色になります。

    ロウケツ染め③『蝋伏と脱蝋』
    最初に考えておいたカラープランニング(最も上の写真の右に写っている色つきのもの)に基づいて、黄色になる全ての部分を蝋で伏せていきます。この作業を終えると、次はオレンジに染めるために、赤い染料で染めていきます。もとの黄色に赤色を乗せてオレンジ色を表現するのですが、染料の配合には微妙な感覚が必要です。こうしてできた染料をハケにとって、布へと刷り込んで染めていきます。下の写真は、その途中の風景です。

    ロウケツ染め③『染色』
    黄から赤へと染められていきます。
    染め重ねる作業を終えると、蝋の上にのった染料を拭き取って乾くのを待ちます。乾く時間が非常に大切で、この間に染料が布に定着していきます。赤く見えているのも、次第に尾オレンジ色に変化していきでしょう。

    ロウケツ染め③『蝋伏と脱蝋』


    布が乾ききったら、またカラープランニングを見ながら、オレンジになる全ての部分を蝋で伏せていきます。最終的に五色の色を使うので、現在のところ、作業はやっと半分といったところです。このところの残暑で、作業に集中できず、少しザツになっているのが気になっていますが、秋風の吹くころの完成を目指して、残りの半分の作業を頑張るとします。

  • タイダイ(Tie Dye)の染め方 ①

    タイダイ(Tie Dye)の染め方 ①

    先日のブログ『タイダイ大失敗!!』で「渦巻き染め」がうまくできなかったことを書きました。あれから何度もチャレンジして、ようやく思うような柄を出せるようになったので、今日はその染め方を書いておこうと思います。

    ちなみに、タイダイ(Tie Dye)のタイ(Tie)は「縛(しぼる)る」や「ゆわえる」の意味で、ダイ(Dye)は「染める」の意味。つまり、タイダイ(Tie Dye)を日本語でいうと「絞り染め」ということになります。


    タイダイの染め方 ① 


    今回、使った染料はダイロン・コールドです。この技法ではさまざまな種類の染料が使えますが、家庭でも染めていただけて低温(水)でもに色落ちも少なく、発色がきれいなダイロン・コールドを使いました。Tシャツやタオルなど、頻繁に洗濯し、色落ちが心配な場合は、別売りの「カラーストップ」を使用すれば、さらに堅牢度を上げることができるそうです。

    タイダイ(Tie Dye)の染め方 ①
    ① まずは下準備です。染めたい布を洗濯して糊や汚れを取り除き、ダイロン・コールドの場合は専用の定着液に浸しておきます。布を絞っておいてから定着液に浸す場合もあるようですが、この後に脱水作業があり、そのときに絞っておいた形が崩れることがあるので、今回は定着液に浸してから絞って模様をつけるようにしています。

    タイダイ(Tie Dye)の染め方 ①
    ② 布を絞って模様をつける作業です。今回は “ 渦巻き状の模様 ” を染めたいので、布の中心(渦巻きの中心にしたい箇所)を指で摘んで、下の写真のようにクルクルと巻いていきます。結構、適当にやっても構わないのですが、きれいな渦巻きのほうが染め上がりもきれいなようです。また、「少し強い(きつい)かな!?」と思うくらい巻いたほうが、くっきりとした柄になります。

    タイダイ(Tie Dye)の染め方 ①
    ③ 次に、巻き終えた②が崩れないように、6~8等分に紐で縛っておきます。染色後、この状態のまま脱水機にかけるので、紐が解けないようにしっかりと縛っておいたほうがよいです。ただ、あまりにも強く縛ると、縛ったところがムラになることがあります。縛った柄を作るか、作らないかもデザインの一つなので、このことも考慮して作業してください。

    タイダイ(Tie Dye)の染め方 ①

    今日の作業は、ここまで。次回は、いよいよ染色です。

  • ロウケツ染め「蝋伏(ろうぶせ)」

    ロウケツ染め「蝋伏(ろうぶせ)」

    前回のブログ『ロウケツ染め①「デザイン画をトレースする」』に続いての工程です。

    前回までにデザイン画を布に写し取る作業を終え、今回からは、溶けた蝋(ろう)を筆で布に塗っていく作業です。せっかく作るなら!! と、はりきって細かな図柄のデザインにしたものの、これを布に写し取る作業も、蝋を塗る作業も、思った以上に大変なものになりました。

    ちなみに、ロウケツ染めで布に蝋を塗ることを「置く」と言います。なので、以後は「置く」と表現します。


    ロウケツ染めの方法


    ▼ デザイン画を布に写しとる作業。
    ロウケツ染め②『蝋伏(ろうぶせ)』

    ひと口に「ロウケツ染め」といっても、さまざまな技法がありますが、今回の課題で用いるのは「蝋伏(ろうぶせ)」という基本的な技法で、布に蝋を置くことで染料が布に入るのを防ぎながら色を重ね、図柄を表すものです。たとえば、白地に蝋を置き、黄色で染めれば、蝋を置いた所だけが白く残ります。さらに、その上(黄色い部分)に蝋を置き、青で染めれば、黄と青の掛け合わせで緑の地となり、白と黄の柄ができます。これが「蝋伏」の技法と原理です。

    この技法に乗っ取って、布に写しとった下絵を原画(カラープランニング)と照らし合わせながら、まずは白くする部分に溶けた蝋を筆にとって置いていく作業です。

    ▼ 白くする部分に蝋を置きました。黄土色の部分が蝋で伏せた所です。
    ロウケツ染め②『蝋伏(ろうぶせ)』

    ロウケツ染め②『蝋伏(ろうぶせ)』

    蝋を一度 置いただけでは布に染料が入ってしまうので、もう一度同じ部分を塗って完全に防染しなければなりません。それが今回の課題なんです。しかも、最終的には五つの色を使う予定なので、5色×2=10回も、この細かな作業を、根気よく!! 丁寧に!! 失敗なく!! 完了しなければなりません––😱 ともかくも、現段階で白はOKなので、次の段階へと進むとします。

  • ロウケツ染め①「デザイン画をトレースする」

    ロウケツ染め①「デザイン画をトレースする」

    先月から再開した染色の本格的な勉強––。最初の課題は「ロウケツ染め」です。その染め方(方法)について手順を追って紹介したいと思います。


    ロウケツ染めの方法


    ① まずは図案(デザイン)を考えます。
    再開した染色の勉強

    ② 考えた図案を布にエンピツ(B4)で写し取っていきます。今回は、トレス台を使っています。

    ロウケツ染め①『デザイン画をトレースする』

    染めるのは40×100cmの布。テーブルセンターにも、タペストリーにもなる大きさです。最初に原寸大に拡大した図案の布の下に敷き、B4の鉛筆を使って、できあがりの予想図を確認しながら丁寧にトレスしていきます。

    ロウケツ染め①『デザイン画をトレースする』

    上の写真の右上に置いている赤い絵が、できあがりを予想した図案です。真っ赤なベースに空想上の植物である「宝相華(ほうそうげ)」を配した図柄です。

    頑張って作業を進めていきます!!

  • 後染め用アロハ

    後染め用アロハ

    草木染で染めることができるのは天然繊維に限られています(ただし「レーヨン」は、染めることができます)。

    なので、衣服を染めるにも綿(コットン)や絹(シルク)、羊毛(ウール)だけでできたものを探さなければなりません。最近は技術の進歩もあって「これが綿なの?」と思うような生地もあり、その種類も増えましたが、縫製している糸までを天然繊維である “綿糸縫製” を探すと、せいぜい見つかるのはTシャツくらいです。

    そこで、自分で作ることにしました!

    その試作第一号は鹿の子のニット生地で作った開襟えりのシャツ。いわゆる「アロハシャツ」です。もちろん、コットン生地を綿糸縫製しているので「後染め」が可能です。糸までしっかり染めることができます。

    後染め用アロハ
    これからは「後染め」「先染め」にかかわらず、いろんな衣服を作っていきたいと思います。


    ※ここで紹介した製品は、草木染工房 ひとつ屋のショップコーナー(実店舗)で販売しておりますが、1点限りのものですので、ご来店時に sold out の場合がございます。あらかじめご了承ください。また、私たちの製品に関してのご質問などがございましたら、お気軽にお問合せください。