タグ: 染料植物

  • 蚕から糸へ。

    蚕から糸へ。

    自分で育てた蚕から繭をとり、糸にして製品を作りたいと思ったは数年前のこと。それから桑(蚕の餌)の栽培を始めたり、養蚕農家で飼育方法を勉強させていただいたりと “途方もない夢” を追いかけています(笑)。

    最終的に目指すのは、着物のような美しい生地ではなく、草木染の色が生える素朴な布。そもそも最初に「布を織りたい」と思ったのは、市販の布(機械で織った生地)を天然染料で染めても面白くないと感じたことに始まります。

    もちろん、もっと簡単な方法で “素朴な布” を作ることは可能なのですが、その風合いや草木染めとの相性を考えれば “絹” の勝るものがなく、 “途方もない夢” にチャレンジすることにしました。

    ▼ 一昨年と去年、年に2~3度、自宅で可能な限りの蚕を飼育しました。

    これが非常に難しい! なぜか突然に全滅したり、繭になっても小さかったり‐‐‐と、試行錯誤が続きました。それでも繭になれば “乾かして保存(乾繭)” 。これを繰り返して、ストールを1本織れるほどの量になりました。

    この繭を煮て、まずは真綿を作ります。ところが、これも失敗の連続でした。YouTubeで古い時代の製糸方法を見て研究したり、古い指南書を読んだり――。それでもポイントがつかめないので、わざわざ長野県の博物館まで行って質問したこもありました。

    本当にいろんな方法が試しました(正直、たくさんの繭を無駄にしました。お蚕さま、すみません!)が、難しく考える必要はなく、糸にしやすいかたちであればいいんだ!という思いにいたり、最終的には下の写真のように “ただのワタ状” にする方法を選んでいます。

    ↓ この真綿を糸車で羊毛と同じ方法で紡ぎ、さらに双糸にした糸です。

    紆余曲折 & 試行錯誤の末にたどり着いたのが “とにかく!あきらめず布にする!!” という境地。それは決して正しい方法ではないかもしれません。もっと効率的で美しい糸にする方法があるのだと思います。でも、とても身近な道具と材料でできる糸の雰囲気が好きで、今後もこのオリジナル方法を追求しようと思っています。

    次の作業は、この糸を桜で染める作業です。楽しみしていてください。

  • 染料園日記 ’20年5月12日(火)

    染料園日記 ’20年5月12日(火)

    ’20年5月12日、本日も晴天なり。種から育てている大青(ウォード/タイセイ)順調。今日はポットから地植えした。

    種からの洋綿も順調。さすが洋綿! 和綿に比べて双葉も大きい‼

    ジャガイモも順調である。収穫が近い。

  • 小さいながらも藍畑。準備完了!

    小さいながらも藍畑。準備完了!

    春の彼岸のころにまいた藍(タデアイ)の種。もう、こんなに大きくなりました。

    いつもの年ならGWに畑に移植するのですが、今年は気温の低い日が続いたので例年より小さく、予定を1週間ほど先送りすることにしました。でも、畑の準備を済ませておこうと頑張りました。

    猫の額ほどの小さな畑なががら、これを自力で耕すのは“都会っ子”の僕には重労働です。が、無事に終えることができました。あとは藍の成長を待つばかりです。

  • 【草木染】サクラ

    【草木染】サクラ

    3月の中旬に『桜染め①(染料を作る)』と題したブログをUpしました。
    そのなかにも書きましたが、今までにも何度も何度も桜を使って布や糸を染めてきましたが、これまでに納得できる色に染まったことがありません。改めて今回は、いろんな繊維をさまざまな媒染剤を使って染めてみることにしました。作品づくりというより、その記録です。

    【草木染】サクラ


    【ソメイヨシノ(桜)】


    ◆ 学名(桜)/Cerasus Mill. ◆ 分類/バラ目バラ科サクラ亜科属
    ◆ 備考/「染井吉野(ソメイヨシノ)」は、江戸時代後期に交配で生み出された日本産の品種で、戦後の高度経済成長期に日本全国に植えられて有名になったそうです。毎年“桜前線”のニュースでよく耳にする「標本木」も、この種が用いられ、現代の観賞用の桜の代表するものとなっています。「桜」といえば、まず染井吉野の花を思い浮かべるほどです。
    ◆ 染色/2020年3月15日採取、’20年4月12日染色。以前に何かの本に『「④ 煮出し」と「⑤ 放冷」を何度も繰り返して良い色が得られる』とあったので、今回は、この方法を試してみようと思います。
    染料を得るためには、小枝(下記写真)を用います。

    桜染め①(染料を作る)


    ※写真下の説明「被染材(濃染=カチオン処理済)(呉汁=大豆タンパクを下染め)/媒染剤」

    綿/アルミ

    綿/アルミ

    綿(濃染)/アルミ

    綿(濃染)/アルミ

    綿(呉汁)/アルミ

    綿(呉汁)/アルミ

    羊毛/アルミ

    羊毛/アルミ

    羊毛(先)/アルミ

    羊毛(先)/アルミ

    絹/アルミ

    絹/アルミ

    綿/銅

    綿/銅

    綿(濃染)/銅

    綿(濃染)/銅

    綿(呉汁)/銅

    綿(呉汁)/銅

    羊毛/銅

    羊毛/銅

    羊毛(先)/銅

    羊毛(先)/銅

    絹/銅

    絹/銅

    綿/鉄

    綿/鉄

    綿(濃染)/鉄

    綿(濃染)/鉄

    綿(呉汁)/鉄

    綿(呉汁)/鉄

    羊毛/鉄

    羊毛/鉄

    羊毛(先)/鉄

    羊毛(先)/鉄

    絹/鉄

    絹/鉄

    綿/灰(椿)

    綿/灰(椿)

    綿(濃染)/灰(椿)

    綿(濃染)/灰(椿)

    綿(呉汁)/灰(椿)

    綿(呉汁)/灰(椿)

    羊毛/灰(椿)

    羊毛/灰(椿)

    羊毛(先)/灰(椿)

    羊毛(先)/灰(椿)

    絹/灰(椿)

    絹/灰(椿)

    綿/チタン

    綿/チタン

    綿(濃染)/チタン

    綿(濃染)/チタン

    綿(呉汁)/チタン

    綿(呉汁)/チタン

    羊毛/チタン

    羊毛/チタン

    羊毛(先)/チタン

    羊毛(先)/チタン

    絹/チタン

    絹/チタン


    【総括】


    『「④ 煮出し」と「⑤ 放冷」を何度も繰り返して良い色が得られる』という方法を試してみた。濃い染料を得ることはできたが、日を重ねるごとに染料が濁っていく。そこで、1回目の煮出しを長時間にし、濃く澄んだ染料を使ったほうがよいのではないかと感じた。

    ◆ 桜染めで桜色(薄いピンク)を染めようとした場合「椿灰」で媒染するよいと、さまざまなところで聞く。今回は「椿灰」があったので、これでも媒染した。実際に絹はピンクに染まったが、来年以降は「椿灰」がない。そこで、その他の灰でも同様の色が得られるのだろうかと疑問を抱いた。来春には草木灰などでも試してみようと思う。

    ◆ 桜染めの場合、染めてすぐよりも、しばらくしてからのほうが赤み(ピンク)に変化するような気がする。


  • 葉ニンジンとウォード

    葉ニンジンとウォード

    4月も下旬だというのに寒い日が続いています。今年はコロナウイルスのことがあって染料農園へ行くのも気が引けるのですが、世話をせずに枯らしてしまうのも後悔するので最小限の回数で何とか維持しています。その代わりに自宅でできるのが、小さなプランターやポットで苗の準備をすておくこと。先日は「葉ニンジン」「ウォード」の種を蒔きました。

    もちろん! どちらも染料にするためのものです。ニンジンの葉がどんな色に染まるのか⁉ ウォードとはどんな植物なのか⁉--詳しくは、以前のブログ『ニンジン葉での染料の作り方』『北の大地が育んだ“アイヌの蒼”』をご覧ください。