【シャリンバイ(枝葉)】
◆ 学名/Rhaphiolepis indica var. umbellata ◆ 分類/バラ科シャリンバイ属
◆ 備考/シャリンバイの名は漢字で「車輪梅」と書くとおり、梅に似た花が車輪のスポーク状に咲くことに由来しています。日本の東北南部から台湾にかけて分布し、特に奄美大島では「テーチ木」と呼ばれ、大島紬の染料として使われてきました。強い剪定や乾燥に耐えるので公園や街路などの植栽に用いられることが多く、ひとつ屋のある大阪でもよく目にする植物です。
ちなみに、大島紬はシャリンバイに含まれるタンニンを絹に染着させ、島の泥田に含まれる鉄分を媒染剤として、あの独特の黒褐色を染め上げています。そのためには、まず葉を取り除いた枝木を細かく切って10時間以上も煮出す必要があるそうです。
◆ 染色/掲載のカラーサンプルでは枝のほかに葉も使用しています。また煮出したのは1時間ほどで、大島紬とは異なった方法です。
・写真下の説明「被染材(濃染=カチオン処理済)/媒染剤」 ・中媒染