タグ: 手織り

  • ワタの花が綿になるまで。

    ワタの花が綿になるまで。

    五月の連休に蒔いた綿の種。いつもの年は和綿を栽培するのですが、できるだけ多くの作品を作りたいので、今年は収量の多い洋綿(バルバデンセ種)を栽培しています。

    連日の猛暑のなか、次々に花を咲かせ、実を弾かせて、徐々に収穫が始まりました。今回は、綿花の一生を紹介します。

    ▼夏の朝、綿は清々しい花を咲かせます。

    ▼しかし、その命は短く、夕方には色を変え、しぼんでしまいます。

    ▼紅色の花びらが落ちると、小さな綿の実がついています。

    ▼強烈な夏の日差しのもと、実はグングンと大きくなります。

    ▼そして、ある日 突然に実が弾けて真っ白で柔らかな綿が生まれます。

    ▼これを数日、天日に干すと、ふっくらとした綿が収穫できるのです。

    今回は、ここまでですが、秋以降に、これを糸にし、染めて織り上げる作業を紹介します。お楽しみ!

  • 繭からショールへ(座繰り編)

    繭からショールへ(座繰り編)

    繭が手に入ったので、久しぶりに座繰機を出して糸を取ってみました。繭が美しくも素朴な糸になりました。資料館に行ったり、昔の映像を見たりして、独学でここまでできるようになりましたが、ここから先――この生糸を撚り合わせ、精練して、自分が望む糸の姿にするのが難しいんです。正直のところ、いまだに納得するものになったことはありません。が、今度こそッ!いろいろと工夫と作戦を考えています。さぁ、どうなるか⁉ 楽しみにしていてください。

    ▼平成30年度の乾繭です(平成最後の繭!)。まだまだ糸づくりも模索中の私には、これがちょうどいい。繭から生糸へ(座繰り)

    ▼座繰り中。でも、もたもたしていたので、お湯が黄ばんできました。
    繭から生糸へ(座繰り)

    ▼それでも、美しくも素朴な生糸になりました。これを撚り合わせて、手織り向きの糸にしようと思っています。
    繭から生糸へ(座繰り)

  • 綿の花が咲きました。

    綿の花が咲きました。

    新型コロナウイルス感染予防のための外出自粛が続いていた5月の連休中に蒔いた洋綿が花を咲かせ始めました。

    ▼洋綿は、咲いたときには白い花が、時間がたつと赤い花になります。

    コロナが少し落ちつたかと思うと、大阪も連日の大雨です。もう辟易しています。一番藍の収穫時期なのに、染料園(畑)へも行けていませんでした。ようやくわずかな晴れ間がのぞいた昨日、染料園へ行ってみると、洋綿がちらほらと花を咲かせ、早いものは実をつけていました。

    でも、これからも雨が続くとの予報。そのうえ、コロナも再び感染が広がっています。皆様くれぐれもご自愛くださいませ。

  • 蚕紗(さんしゃ)染めのマフラー

    蚕紗(さんしゃ)染めのマフラー

    以前『蚕紗(蚕の糞)染め』題したブログで、原毛(ウール)を“蚕の糞”で染めて糸に紡いだことを書きました。 蚕の糞とはいえ、桑の香りがするくらいで、不快感は一切ありません。それどころか蚕の糞は、古くから関節痛や神経痛、結膜炎などの漢方薬として利用されたり、脱臭剤や整髪料 、歯磨き粉、鉛筆の芯などにも利用されたりしたそうです。今回は、そんな蚕の糞で染めた糸をマフラーに織り上げた話です。

    ▼蚕紗(蚕の糞)で染めた原毛(ウール)を紡いだ糸。
    蚕紗(蚕の糞)染め

    梅雨に入ろうかというころから、この糸を使ってマフラーを織り始めました。ちょっと季節はずれのような気もしますが――(笑)。でも、雨の日はなぜか集中できて作業が進みます。ちなみに、子供のころから雨の日が好きだったのは、そんな理由からです。

    蚕紗(さんしゃ)染めのマフラー

    そして、ようやく織り上げることができました。夏に向かうころ、とても季節はずれなアイテムですが、蚕の糞からとても美しい織り物がうまれました。納得の作品です!

    蚕紗(さんしゃ)染めのマフラー

    蚕紗(さんしゃ)染めのマフラー

     

  • カラムシ(苧麻)織り ①

    カラムシ(苧麻)織り ①

    ひとつ屋のブログに何度も登場している「カラムシ(苧麻)」。2015年の10月のブログ『カラムシ織り ②』では、ひとつ屋染料農園で栽培しているカラムシから繊維を取り、小さな花瓶敷きを織ってみたことを書きました。

    が、正直のところ(今だから言えますが――笑)、納得できるものではなかったんです。というのも、すごく硬いんです。それは糸というより、ゴツゴツとした“ひも”に近いもので、花瓶敷きやカバンのようなものにならいいのですが、もう少し“布っぽい風合い”が必要なものには使えそうにありませんでした。「上布(じょうふ)」と呼ばれた苧麻織りは、透き通るほどに薄く剥ぎ、象牙のような光沢を放つ糸を織ったといいます。

    そこに至るには相当の熟練技が必要だと思うのですが、もう少し布っぽい風合いを目指して再び素人なりにチャレンジします!


    カラムシから繊維をとる方法


    まずは、これがカラムシ(苧麻)です。ひとつ屋染料農園では数年前から栽培しています。

    カラムシ

    紫蘇のような葉をしています。

    葉の裏が白いのが特徴です。

    6月の中旬ごろからカラムシを刈り取り、一定の長さに切りそろえて外皮を剥ぎます。本来ならこれを束ねて冷たい川の流水にさらすとよいのだそうですが、都会ではそうもいかないので、そのまま外皮を剥ぐことにしました。

    スクレーパーを使って外皮の外側を剥いで内皮のみにします。このときに先ほどの作業(茎から外皮を剥がす)で2枚程度にしておいたほうが作業性がよいようです。

    と、理屈はわかるのですが、これがとても難しいッ! カラムシで糸を作るうえでの最大の山場!! 内皮が切れないようにスクレーパーを押したり、引いたり――。そぉ~っと丁寧に作業するのですが、写真のとおり、内皮が削げて切れてしまいます。

    カラムシ

    茎の状態のときに水にさらすことができなかったので、今回は剥いだ外皮を束ねて水にさらすことにしました。ときどき水を変えながら5~6時間の作業です。

    カラムシ

    スクレーパーを使って外皮の外側を剥いで内皮のみにします。このときに先ほどの作業(茎から外皮を剥がす)で2枚程度にしておいたほうが作業性がよいようです。

    と、理屈はわかるのですが、これがとても難しいッ! カラムシで糸を作るうえでの最大の山場!! 内皮が切れないようにスクレーパーを押したり、引いたり――。そぉ~っと丁寧に作業するのですが、写真のとおり、内皮が削げて切れてしまいます。

    もちろん力の入れ具合もそうですが、カラムシを刈り取る時季や成長の状態など、さまざまな熟練の技と経験値を必要とするのを痛感します。にわかでできるものではありません――。

    カラムシ

    それでも、なんとか薄く薄く内皮を取り出すことができ、やったー! と思えたのも束の間。繊維が乾くと、やっぱり硬いんです(涙)。もちろん、象牙色でもありません。調べてみると「苧麻の晒は、麻の晒ほど柔らかくはならない」とありますが、そんなどころの話ではありません。

    もっともっと薄くしなければならないのか⁉ もはや限界のような気がするのですが—。う~ん、難しいッ! まだまだ研究が必要です。

    カラムシ

    カラムシ

    ひとつ屋染料農園にはもう少しカラムシがあるので、引き続き研究を重ねようと思います。今後の報告を楽しみにしていてください!