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通学路

自宅から工房までの道は、かつては高校への通学路でした。自転車で25分ほどの道程ですが、通学から通勤と40年近く、今もこの道を通っています。ちなみに、高校生のころは17分で行けた道のりが、今ではどんなに頑張って自転車をこいでも25分はかかってしまいます――😬

昭和から平成、そして令和へと、道すがらの風景は少しずつ変化し、今では日本一の高さを誇るビルを眺めながらの通勤になっています。ところが、この踏切の風景だけは当時のままで、今もマッチ箱のような小さなチンチン電車が通るのを見ると、ときにあのころのことを思い出します。

私が通っていた高校は、専門的に物づくりが学べる特殊な教育内容で、国語や数学などの一般的な授業は半分で、残りの半分が物づくりのための授業です。しかし、それは工業科というものではなく、美術やデザイン、工芸という分野を各科に分かれてミッチリと勉強するという全国的にも珍しいものでした。一見すると楽し気な学校のようですが、できの悪い私は日々さまざまな課題や提出物に追われ、自らの技量やセンスの悪さを痛感させられることばかりでした。

それでも、あの学校で学んだことが、今も“自分の物づくりの原点”にあります。あれから40年近くが過ぎ、歳を得て衰える発想力や体力が気になるようにもなりました。それでも、変わらなければならないこと、変わってはいけないことを見極めながら頑張ろうと思っています。

 

 

 

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