投稿者: hitotsuya

  • 自家製メンマと里山の保全

    自家製メンマと里山の保全

    5月の連休のころになると、自宅の裏山の竹藪に筍(たけのこ)が生えてきます。毎年 “旬の味” として出始めのころは嬉しいものの、あまりに次々に出るので、そのうちに食べるにも飽き、貰い手もなくなります。そのうえ、少し掘るのを忘れると、すぐに大きくなり、食べることができません。しかも、大きくなった筍は水分が多くて燃やすこともできず、切ったまま放置しておくと腐って悪臭を放つうえに害獣がよってきます。さらに、生やしたままにしておくと、放棄竹林となって里山が荒れてしまうので、筍のうちに間引く必要があります。

    そこに朗報! こんな筍でも食べる方法があるとか—。それが「発酵メンマ」です。こんなに大きくなった筍でも“発酵”させることで食べることができるそうです。そこで早速、インターネットやYouTubeで、その方法を調べて「発酵メンマ」を作ってみることにしました。


    発酵メンマ


    ▼ 大きくなって食べごろを逃した筍。

    ▼ まずは採ってきた筍(若竹)を適当な大きさに切ります。

    ▼皮をむくと、ほぼ “竹” です(笑)。こんなの食べれるのかなぁ~🤔

    ▼ これをメンマのサイズに切ります。意外にもサクサク切れました。

    ▼ これをアク抜きのために茹でます。

    ▼茹で上がった筍を袋に入れ、麹(こうじ)と塩で発酵させます。

    ▼ 発酵させた筍は干して常温で保存することもできます。

    ▼ いよいよメンマ作りです。干した筍を水でもどして炒め煮にします。

    ▼ できました! 焼うどんとセットで「発酵メンマ」をいただきます! うまッ🤩


    荒れ放題の里山の竹林を再生するには、まず“竹を利用”することが大切です。以前のブログ『放棄竹林の竹を燃料にする取り組み』に書いたとおり、まずは燃料にして枯れた竹を整理しました。そして筍を “旬の味” としていただいたり、瓶詰めにしたり—、さらに今までは破棄していた若竹を発酵・乾燥させれば、一年中“竹を食べる”ことができます 🐼
    『自家製メンマと里山の保全』などという大げさなタイトルですが、こうして保存食にすることができれば、さらに利用価値が上がり、確実に“里山の保全”につながります。そのためにも、さぁ! 食うぞ😅

    ▼ 倒れた竹で入ることもできない放棄竹林

    ※ 上記は孟宗竹についてですが、今後は真竹による竹工にもチャレンジしたいと思っています!

  • 大大阪キモノめーかんえぽっく

    大大阪キモノめーかんえぽっく

    今月の23日(土)、24日(日)に大阪「天満橋」のOMMビルで開催される「大大阪キモノめーかんえぽっく」展に出品します! 今回は新しく作ったものばかりで、いわば私たちの“新作展”です! この数年、試行錯誤を続けてきた草木染の新技法を用いた作品も初出展します。このイベントは新しい感覚の着物展示会で、着物に興味がない方も楽しんでいただける内容になっています。ぜひ! いらしてください!

    大大阪キモノめーかんえぽっく

    なお、ひとつ屋ワークショップの受講生は「出席カード」を見せていただければ、すべてのアイテムが15%OFF!になります。また、受講生でない方も2枚目の画像をご提示いただければ、10%OFFとなります!
    皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げております。

    大大阪キモノめーかんえぽっく


    ⁡【開催時間】
    ・9/23(土) 10:30~18:00
    ・9/24(日) 10:30~17:00

    【場所】大阪天満橋 OMMビル
    ※京阪電車「天満橋」駅東口
    大阪メトロ谷町線「天満橋」駅
    北改札口からOMM地下2階に連絡通路があります。

  • 秘密基地でプチ単身赴任

    秘密基地でプチ単身赴任

    この秋から“ひとつ屋シルク”の生産が始まり、桑畑と養蚕場がある伊賀市(三重県)と工房のある阿倍野(大阪)の二拠点生活が本格的に始まりました。といっても、基本的には伊賀市に暮らすので大阪の自宅は処分し、在阪の折には工房で寝泊まりしようと思っています。といっても、余裕のある広い工房ではないので、なんとかして居住スペースを確保しなければなりません。

    そこで、まず購入したのがロフトベッドです。50代も半ばになって、こんなベッドで寝なければならないとは—😅 ちょっと、恥ずかしい気がしますが、正直のところ、ワクワクもしています。しかも、その下は大きなテーブルが入るので今までどおりの作業スペースも確保できました。

    ここでは縫製作業をすることが多いのですが、ベッドの下は“秘密基地”っぽくて作業に集中できそうです――😁

    これとは別に必要なのが、洗面所です。昭和の中ごろに建てられたこの建物なので、今どきの洗面台はありません。あるのはタイル張りのスペースと流し台のみ。ここに引っ越ししてきたときにDIYで補修したきり、今まで大して使うことがなかったスペースです。ここを洗面所にします。
    ※ 以前のブログ『DIY リノベーション「和式トイレ①」現状を把握する』もご覧ください。

    久しぶりのDIY。でも、先日バレーボールで痛めた右手の親指が痛くて、思いどおりの作業ができません――😥

    なので、必要最小限のものだけを作って、はいッ! ちょっとレトロでオシャレな洗面所の完成です! 費用は0円! そこが何より嬉しい――😆

    この歳になっての“プチ単身赴任”が、意外にも楽しいッ!せっかくなら、 もう少し快適な暮らしを目指して、いろいろ手を入れていこうと思います! こちらも、お楽しみにッ!

     

  • 令和5年(2023)秋の養蚕【ひとつ屋シルク】

    令和5年(2023)秋の養蚕【ひとつ屋シルク】

    できるだけ廃材を利用して、コツコツと作ってきた養蚕場。令和5年(2023)秋から、いよいよ本格的に、ここで蚕を育てて、ひとつ屋オリジナルの国産シルクにチャレンジします。このページでは、その作業と蚕の成長を随時紹介していきます。ぜひ!ひとつ屋の取り組みをご覧ください。
    ※今回は初めてなので500頭の飼育から始めます。


    ▼ 廃材を利用してDIYで作っている養蚕場。
    自作で養蚕場(3)

    ▼ ようやく完成し、掃除も終えて、いよいよ蚕の飼育を始めます。

    ▼ ひとつ屋では蚕を棚で育てる「棚飼い」と方法を採用します。


    ▼ ついに! 蚕を販売する会社から蚕の卵が届いた。ところが、気温が高いせいで予定より早く孵化し始めてしまいました。これは「毛蚕(けご)」といわれる状態です。

    ▼ まるで蟻のようなので、この時期の蚕を「蟻蚕(ぎさん)」というそうです。


    「蚕座(さんざ)」に移しました。

    ▼ 少しずつ蚕らしい色(白)になってきました。


    ▼ そろそろ、眠(みん)に入りそうだなと思っていた夜、眠入りしました(「眠」とは、脱皮半日前位から桑葉を食べなくなり、上半身を上げて動かなくなり状態を言います)。

    ▼ 防乾紙を取り除き、脱皮をそろえ、また乾燥と消毒のために石灰をまきました。


    ▼ 孵化から5日目( 2令)の状態です。眠あけがほぼそろったので、網掛けと給桑(餌となる桑を与えること)しました。


    ▼ 蚕を飼育するスペースの下に網を敷いた上で蚕を育て、定期的にを持ち上げ、下に落ちた食べ残しの餌や糞を掃除します。

    ▼ 下に落ちた食べ残し糞に蚕が紛れていないかを丁寧に確認します。死んでしまった蚕がいれば、ウイルスなどの病原菌を拡げないために石灰の中に入れて処分します。


    ▼ 7日目、蚕が大きくなり、少し密になったので「拡座(かくざ)」します。拡座とは、文字どおり「座を広げる」ことで、箸を使い、蚕を傷つけないように慎重に行います。

    ▼ 拡座の後は、お食事タイム。「給桑」です。


    ▼ 予想どおり、2回目の眠に入り始めました。


    ▼ 3令が始まりました。


    ▼ 「眠」があけると網かけ、さらに拡座して桑の量を最初の6倍になりました。とても順調に育っています。


    ▼ 本日11日目、朝イチ除沙のあと、拡座をして給桑をしました。
    ひとつ屋シルク

    ひとつ屋シルク


    ▼ 13日目。 脱皮して4令になりました。


    昨夜は激しい雨が降りました。そのせいで気温が少し下がったので、蚕たちの食欲が旺盛です。豪雨のなかで桑を摘んだかいがあったというものです(笑)。最近は、24時間で1cmほど大きくなり、順調に成長しています。今日が4令の4日目になるので、そろそろ次の眠(脱皮準備)に入るころだろうと気にしながら給桑しています。というのも、食べ残しがあると不衛生になるからです。蚕の生長を見ているのが楽しくて仕方ありません!



    ▼ 15日目。そろそろ眠に入りそうです。


    ▼ 16日目(4令5日目)。15:00ごろから眠に入りました。とても順調に成長しています。

    ▼ 20:30ごろ、よく寝てるので石灰をまきました。これは消毒と先に起きた蚕が桑を食べないようにするためです。


    ▼ 17日目。みんなよく寝ています。

    ▼ 夜、チラホラと脱皮を始めた蚕がいます。


    ▼ 18日目(5令、1日目)。無事に4回目の脱皮が終わり、除沙して給桑しました。


    19日目。「白キョウ病 」が発生し、数匹(数頭)が死にました。秋だというのに酷暑が続いたうえに湿度が高い環境が悪かったのだと思われます。蚕座を広げて桑の量も少なめにし、扇風機を2台回して対処します。

    ▼ 「白キョウ病 」で死んだ蚕です。

    ▼ 広げた蚕座。


    ▼ 20日目 (5令3日目)。蒸れが解消されたので「白キョウ病 」が広がることはなさそうです。

    ▼ 蚕が随分と大きくなったので蚕座を2段にしました。


    ▼ 21日目。病気も発生せず、とても順調です。


    ▼ 22日目。今日も順調です。マッチ箱くらいの大きさになりました。


    ▼ 23日目。変わらず順調です。


    ▼ 24日目。日に日に大きくなります。


    ▼ 26日目。ようやく「熟蚕」の香りがしてきました。それは、なんと表現すればいいのか—、ちょっと甘いような香りです。


    ▼ 27日目。最後の網掛けと除沙(蚕の糞や食べ残した桑を取り除くこと)の日です。脚先が少し透けた蚕が出てくきました。


    ▼ 27日目の夜。いよいよ繭(まゆ)を作り始める蚕が出てきました。頑張れ!


    ▼ 32日目。充分に成熟した蚕が繭(まゆ)を作るための足場蔟(まぶし)に入れること)から6日目。ほどんどすべての蚕が繭を作りました。


    ▼ 10月9日、蚕を育て始めてから35日目(上蔟から9日目)、ついに!繭の収穫(収繭)です!!!!!!

  • “あこがれのシルク”を目指して

    “あこがれのシルク”を目指して

    かつては世界一の生糸生産国であった日本。1950年代には世界の生産量の約60%を占めていましたが、今では国内消費の99.8%が海外からの輸入品となり、それ以前の絹(養蚕)文化も失われてしまいました。ひとつ屋では、古い時代の素朴な絹製品に憧れて、小規模ながらも養蚕に取り組もうと、数年前からコツコツと準備を重ねてきました。
    そして、いよいよ今日から本格的に養蚕を始めます! といっても、飼育担当は“虫好きの妻”ですが—(笑)。
    きっと、想定していなかったいろんな問題が起こるでしょう。心が折れそうになることもあるかと思います。そんなとき、いつも自分に言い聞かせているのが“ローマは一日にして成らず”と“だんだんよくなる法華の太鼓”の言葉。必ず!いつかはうまくいくはずです。さぁ! 私たちは“あこがれのシルク”を目指して頑張ります。
    ※ ひとつ屋の養蚕に関する記事は「ひとつ屋の取り組み」をご覧ください。
    ※ 写真は以前に試験的に飼育した蚕と、それで得た繭です。

    “あこがれのシルク”を目指して


    Japan was once the world’s number one producer of raw silk. Japan accounted for approximately 60% of the world’s production in the 1950s, but today Japan relies on imports from overseas for 99.8% of that production. With the decline of the silk industry, the pre-modern sericulture culture was also lost. We have been longing for the simple silk products of an older era, and have been preparing for several years to start sericulture, albeit on a small scale.
    And from today, we will start sericulture in earnest! However, the person in charge of breeding them is my wife who loves insects—(lol).
    I’m sure we will encounter many problems that we never imagined. And I think there may be times when you feel like your heart is about to break. At times like these, I always remind myself of the proverb, “Rome wasn’t built in a day.” Someday we should be fine. We will do our best to become the “coveted silk.”
    ※ I am sorry that my English is so bad.
    ※The photo is of silkworms and cocoons that were previously reared on an experimental basis.


    日本曾經是世界上最大的生絲生產國。 1950年代,日本產量約佔世界產量的60%,但如今日本99.8%依賴海外進口。 隨著絲綢業的衰落,前近代蠶桑文化也隨之失傳。 我們嚮往古老時代的簡單絲綢產品,並為開始養蠶準備了幾年,儘管規模很小。
    從今天開始,我們正式開始養蠶了! 儘管如此,負責飼養的人卻是一位“愛虫子的妻子”——(笑)。
    當然,未來我們會遇到各種意想不到的問題。 我想我的心快要碎了。 每當這樣的時候,我總是告訴自己“羅馬不是一天建成的”這句諺語。 總有一天我們會好起來的。 我們將竭盡全力,以“嚮往的絲綢”為目標。
    *對不起,我的台灣語不好。
    *照片是之前實驗飼養的蠶和繭。