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岐阜大仏

先日、母の実家に用事があって岐阜県下呂市へ行ってきました。その帰りに岐阜市にある正法寺(しょうほうじ)に立ち寄りました。ここには日本三大大仏に数えられる大きな仏様(釈迦如来像)が安置されています。

岐阜大仏

この大仏が作られたのは天保3年(1832年)のこと。別名「籠大仏(かごだいぶつ)」と呼ばれるとおり、この仏様は木と竹材で籠のような骨組みを作り、その上に粘土を塗り、和紙を貼ってできています。庶民の力を集めて造られた大仏は、完成までに38年の歳月を要したそうです。石でも木でも、金銅でもない、木と竹と土と和紙でできた大仏—、私はそんな素朴な大仏が大好きで、今回で3度目のお参りとなります。

初めてこの大仏さまと出会ったのは今から30年ほど前のこと。若い私には古めかしい仏像にしか見えなかったが、10年ほど前に見たときには、その穏やかな雰囲気に感動できるようになりました。

そして今回、“芸術” とは違った“民芸” の美しさをたたえる素朴な大仏様に、自分の物づくりにおいても大切にしたいものを感じました。

岐阜大仏

大きな体を少し窮屈そうに身をかがめて迎えてくださる仏さま――。訪れた者を包み込むようなその柔和な姿に心惹かれます。10年後、20年後、またここに来たいと思います。

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