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二足の草鞋

再び染織の勉強を始めたのは、厄年を過ぎたころでした。当時は、まだまだ子育てに忙しいころでもありました。

前回の染太郎日記(『変化の年』)でも書きましたが、当時は、いろいろあって物づくりをやめようと思っていたのですが、幼いときから作ることだけは好きだったので「やっぱり、これだけはやめられない!」という思いがきっかけで、「今、もう一度だけ頑張っておけば、50代の過ごし方も変わるはず!」と再起動しました。少ないお小遣いをやりくりしながら、夜間の染織教室に通い始めました。暑い日も、寒い日も、雨の日も、雪の日も—。自分が納得できる作品を作れるようになるまで、実に5年近くの時間を要しました。


そして気がつけば、40代も終わり――。あまりに早く過ぎていく時間を実感し、「まだまだ先だと思っていた老後が、そうも遠くないことに気づかされます。ときより年金受給額の報告が送られてくるようにもなり、老後への思いはリアルなものになっていきました。

そこで、老後の“居場所”と“お小遣い”にでもなればと、安易に始めたのが【草木染工房 ひとつ屋】でした。

なので、のんびりとやっていくつもりだったのですが、生きるための仕事もしなければならないので“二足の草鞋を履く”ことになり、目が回るような毎日が始まることになりました。まずは ひとつ屋の工房を自力で改装することだったのですが、その始まりを書いたブログ『DIY リノベーションの始まり始まり!』を投稿したのを見ると2012年12月8日のことだったので、もう12年の時が過ぎたことに気づかされます。

▼ 改装前のひとつ屋の店内。入り口から奥を見たところです。

こうして振り返ってみれば、この12年、やっぱり自分は成長できていないような気がします。あのときに強く思った“作ることだけは好き”ということ以外は、右へ左へ、上に下にと、ブレブレの12年だったように思います。

最近になって、二足の草鞋を履いていることが、体力的にも精神的にも難しくなってきたので、これからはできることとできないことを考える必要があることを実感しています。

ブログを書くことでアウトプットし、整理しながら、これからの時間を考えていきたいと思っています。

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