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近代製糸以前の素朴な糸

絹について学びたくて、長野県に点在するシルクに関する博物館を巡ってきました。予約もなしに突然の訪問にもかかわらず、どの館でも非常に丁寧に展示品や製糸、養蚕についてご説明くださいました。

岡谷蚕糸博物館

▼ 糸取りの実演

なかでも非常に興味深かったのが、製糸に関するもので、上州式座繰機や諏訪式座繰機で糸取り(繰糸)の体験をさせていただいたことは、非常によい勉強になりました。

さらに興味をひいたのが、上州式や諏訪式の座繰りが登場する以前の糸取りの方法でした。繭から糸を手で引き出す「手引き」をはじめ、繭を引き延ばすようにして糸を取る「ずり出し」など、近代製糸以前から行われていた素朴な方法でとられた糸にとても興味をもちました。

こうしてさまざまな技法でつくられた糸を見ていると、糸の作り方に正解や間違いがあるのではなく、自分が思う糸を作れることが最も大切なんだなと感じさせられました。

ひとつ屋では、近代製糸以前の素朴な糸を作ろうと思っています。それにはまだまだ勉強が必要です。

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