物づくりができる特殊な高校に通いました。その授業のなかで、法隆寺(奈良県)の国宝「玉虫厨子(たまむしのずし)」が何度か登場しました。校外学習でも実物を見る機会が与えられ、「かつては玉虫の羽で装飾され、相当に美しいものだった」という説明も、たびたび聞きました。がッ! 玉虫を見たことがない都会っ子の私にはピンとこなかったことを覚えています――。
あれから数十年が過ぎた昨日、庭の片隅でこんなものを発見しました。調べてみると、これが玉虫です。まるで金属のように輝く虫を見て「こんなもので覆われていた逗子は確かに美しいものだったのだろう」と、35年も前の授業に今さら感動しました。これからも勉強を続け、いいものを作っていきたいです。