紅花(ベニバナ)の原産地は、アフリカ大陸の東部“アフリカの角”と呼ばれる辺りで、のちにエジプトから地中海世界、さらにはシルクロードを通ってアジアへと広がりました。日本には5世紀~6世紀ごろに渡来したといわれ、古くは「呉藍(くれのあい)」や「末摘花(すえつむはな)」と呼ばれていました。江戸時代中ごろになると山形県が一大産地となりますが、化学染料の普及に伴い、今では衰退してしまいました。
その染め方は、植物を煮出して染料を作る一般的な草木染の方法とはことなります。紅花には赤い色素だけではなく、黄色い色素が含まれているため、まずは赤と黄色を分ける必要があります。こうして分けられた赤い色素は、全体の1%ほどといわれ、ゆえに昔は高貴な人の衣服のみに用いられました。そんな、いにしえの“紅(くれない)”染めに、ぜひ!チャレンジしてみてください!
▼ ベニバナ(紅花)乾燥花びら(乱花)
▼ 紅色の色見本
▼ 黄色の色見本
▼ 紅花の花(ひとつ屋染料農園より)
※掲載のカラーサンプルをご参照ください。
※50gでTシャツ1枚、または大き目のストール1本を染めることができます(素材や染め方よって濃度や色味が異なります)。
◆ ひとつ屋の植物染料について
ひとつ屋で取り扱う植物染料は、もともと生薬として販売されているものをはじめ、私たちが染め物や織り物に用いられる植物ばかりを育てている“ひとつ屋染料農園”で自家栽培したものです。
それらは可能な限り農薬や化学肥料を使っておりません。そのため、充分に注意はしておりますが、まれに虫などが混入している場合がございます。染料としての品質に問題はございませんので、あらかじめご了承ください。
安全でナチュラルな作品づくりに、ぜひ!お役立てください。