前回の投稿『橘立涌文様』と同様の技法で染めた「鳳凰図」です。これは沖縄に存在した琉球国の王家を象徴する図柄の一つで、特に黄色地に鳳凰の図案を染めた紅型は王家にのみ許されたです。
ち衣裳だったそうなみに、「鳳凰」は中国の伝説に由来する想像上の動物で、徳の高い王の治世のみ姿を見せるといわれています。英語では「不死鳥」の意味で「Phoenix」と訳されますが、それとも違うような気がします(個人的な見解です)。ともかく、鳳凰が現れるような時代になってほしいものですね(ただ、これも個人的な意見です)。
▼ 糊を置いたあと、柿渋で染めた状態。
▼ 糊を落としている場面。
▼ 完全に糊を落とし、白い鳳凰が浮かび上がりました。
紅型とは逆の彫り方での型紙で染めているので、鳳凰が白く表現されています。伝統的な紅型では、この白い部分が極彩色に彩られ、「瑞雲」と呼ばれる雲のなかに配されることが多いのですが、ひとつ屋では “エキゾチックな花” と合わせてみました。
まだ何に仕立てるかは決めていませんが、おそらく大きめのトートバッグになるかと思います。ぜひ! 楽しみにしていてください。