クチナシ(梔子)はアカネ科クチナシ属の常緑低木で、夏の初めのころになるとジャスミンのような甘い香りの花を咲かせます。花はやがて実を結び、秋になると収穫することができます。古来、この果実は「山梔子(さんしし)」や「梔子(しし)」と呼ばれ、生薬(漢方薬)や染料として利用されてきました。また天然色素として栗金団などの和菓子をはじめ、さまざまな料理の着色にも使われています。さらに染料としての歴史も古く、すでに奈良時代には使われ、平安時代には十二単の黄色(支子色/くりなしいろ)を染めたそうです。それは掲載のサンプルのとおり、とても鮮やかな黄色です。そんな“王朝の色”を、ぜひ!楽しんでください。
◆ 学名/Gardenia jasminoides ◆ 分類/アカネ科クチナシ属
◆ 備考/アカネ科クチナシ属(常緑低木)のクチナシは、中国大陸から朝鮮半島、、台湾島、インドシナ半島にかけて広く分布しています。日本では本州の静岡県以西、四国や九州、南西諸島などの温暖な森林で低木として自生しています。
◆ 媒染/各媒染については、下記の色見本をご確認ください。
▼ 生薬や染料に利用されるクチナシの実が採れるのは、一重咲きのクチナシです。
▼ 観賞用に品種改良された豪華な八重咲きのクチナシでは実を採ることができません。
各媒染による色見本
※写真下の説明「被染材(濃染=カチオン処理済)/媒染剤/コメント」
▼ クチナシの実(https://www.creema.jp/c/hitotsuya で販売しています)
◆ ひとつ屋の植物染料について
ひとつ屋で取り扱う植物染料は、もともと生薬として販売されているものをはじめ、私たちが染め物や織り物に用いられる植物ばかりを育てている“ひとつ屋染料農園”で自家栽培したものです。
それらは可能な限り農薬や化学肥料を使っておりません。そのため、充分に注意はしておりますが、まれに虫などが混入している場合がございます。染料としての品質に問題はございませんので、あらかじめご了承ください。
安全でナチュラルな作品づくりに、ぜひ!お役立てください。
草木染用植物染料は、Amazon、楽天、Yahoo!、creema、minne などでも販売しています。